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ファッション業界におけるSDGs。ある国に皺寄せがいっている現実について

近年世界的に環境問題を改善するためにSDGsやサスティナブルといった言葉が一般的に浸透してきました。私たち「fitu」が関わるアパレル業界においても「サスティナブルファッション」という言葉が使われるようになってきました。

これまで私たちfituはnoteにてサスティナブルファッションについて何記事か綴ってきました。以前公開した記事にも記載している通り、私は古着を好んで着用しておりますが、SDGsやサスティナブルを特別意識して古着を着用しているわけではありません。私はシンプルに古着が「かっこいい」から着ています。

多くのファッションブランドがSDGs、サスティナブルを実現するための取り組みを行なっています。しかし、中には「グリーンウォッシュ」と言いって、掲げている構想と実態が伴っていない企業も少なくはありません。

今回単に「かっこいい」という理由で古着を着ている私が調べた中で「グリーンウォッシュ」がある国に皺寄せがいっているという情報を得たため、その情報について皆さまに共有させていただきます。(※企業批判ではなく、世界的なデータと個人的主観からお伝えさせていただきます。)

数多くのアパレルブランドが取り組む「サスティナブルファッション」

アパレル産業が環境に対して悪影響を与えてしまっているという事実があります。その上で、さまざまなアパレルブランドが「SDGs」や「サスティナブル」を意識した取り組みを続けています。中でもよく目にするのは「古着の回収サービス」ではないでしょうか?しかし、回収した古着が「どのように活用されているのか」また「行方は何処なのか」気になりませんか?

私が調べてみたところ、回収された古着は以下のように活用されているようです。

  • 工業用の布として活用される

  • 途上国に寄付として輸出される

  • 焼却処理されている

こうして見ると、しっかり活用されているように見えます。しかし、その一方で「グリーンウォッシュ」といった実態も目にしました。

環境配慮を見せかけた取り組み「グリーンウォッシュ」

「グリーンウォッシュ」とは企業が環境に配慮した取り組みのように見せかけた取り組みを行うことです。

側から見ると「SDGs」や「サスティナブル」を謳って環境に良い取り組みをしているように見えますが、実態は伴っていないといった取り組みが蔓延しています。

なぜこのようなことを行うのかというと、社会的に環境意識が高まっている中、企業として環境に配慮した取り組みを行うことが、PR活動の一環になるためです。

前述した古着の回収サービスの行方の一つである「焼却処分」はまさに環境配慮をしたように見えて、環境に悪影響を与えています。回収した古着を活用せずに、焼却処分をするということは、CO2排出量が増加してしまうのです。

寄付により途上国に送られる古着。実態は途上国が最終処分場になっている事実

私たちが住む日本を含め、先進国ではファストファッションなど安く手軽に衣服を購入することができます。その結果、飽きてしまった服や少しでもサイズが合わない。ダメージがある服は大量に余っています。その結果、環境に配慮した取り組みの一環として、さまざまな企業が店舗で消費者が着なくなった服を回収するサービスを行ってくるようになりました。

店舗で回収された服の行く先として途上国に送られています。国連の統計によれば、2016年にはアメリカから75万トン、ドイツから50万トン、イギリスから35万トン、そして日本からは24万トンの服が途上国に送られています。

回収された服の送り先である途上国として多くがアフリカに送られています。

途上国であるアフリカは先進国に比べ、物資が足りていません。そのため、先進国からすると、「物資が足りていないアフリカに服を送ってあげることで、現地の人たちの助けになる」と思い、服を送っています。

しかし、アフリカに送られた服の約半数が埋立地にて埋立処分されています。また、処分されなかった衣服は日本円にして1枚6円ほどで売買されているという情報も目にしました。

この情報を目にして、よく考えて見ると、各先進国ですら持て余している大量の衣服を途上国であるアフリカが処理し切れるとは到底思えません。

私たち先進国の企業からすると、ボランティア的な観点から途上国に衣服を送ることで企業イメージをあげる要因になりえます。

しかし、送られてくるアフリカからすると、処分するコストがかかってしまうという事実もあることを知りました。

ボランティアは悪ではない。送る物資は見直す必要がある。

ここまで私が得た情報を基に、先進国と途上国の考え方、実態について綴ってきました。しかし、私はボランティアが途上国に迷惑をかけているとは思いません。むしろもっとボランティアの観点を持つ方が増えるとより良い世界を実現できると思います。

ここでお伝えしたいことは、途上国に対してやたら物資を送って援助することが助けになるわけではない。ということです。
現地の人たちにとって、どのような物資が必要なのか?社会的観点や現地の情報を基に援助することが必要だと考えます。

アパレル産業がサスティナブルを実現する方法とは

アパレル産業はこれまで大量消費大量生産が当たり前の産業でした。しかし、これからの環境を持続させるためには、これまでのビジネスモデルから脱却する必要があります。

そのために消費者ができる行動の一つが消費を抑えることだと考えます。服の消費を抑えるためには「古着を着る」「服を直す」といった手段を選ぶ必要があります。一人一人がファッションを楽しみつつ環境に良い影響を与える取り組みを続けるために、古着を買うことや、衣服を直すという手段を選択できる社会を作りたいと考えています。

私たちfituはサスティナブルなアパレル産業を実現するための一つの方法として「衣服のお直しサービス」をご提供しています。

この記事を読んで1人でも多くの方が服を長く着続けるという選択をとっていただければ幸いです。

fitu WEBサイト


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