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panda_11:日本人に特異な”いじわる行動”

 昨日の出来事を振り返っていると、脳科学者の中野信子さんが書かれた本の内容を思い出した。「スパイト行動」というものです。

 スパイト(spite)とは、公平分割問題(ものを公平に分割する数学の問題のこと)において、他の参加者の配分が増加したときに、ある参加者の配分が減少する状況において、ある参加者が自己の配分をより減少させて、他の参加者の配分が、より少なくなることを選択すること。
 「私が損をしているのだから、あんたも損をすべきだ」という心理から生まれる。なおスパイトの原義は意地悪

wikipedia「スパイト」の項より

 「私が損をしているのだから、あんたも損をすべきだ
 
 文字にすると強烈である。中野信子さんは「win-winよりもlose-loseを指向する」という表現もしています。そして「自分が損をしてでも他人の足を引っ張ろうとする傾向は、世界のほかの国の人々には見られなかった」ということも指摘しています。日本人に特異ないじわる行動か…。

 「空気を読みすぎた結果、疲弊してしまう」
 「家庭でも職場でも、モラハラやパワハラが横行している」
 「ネット上で、過度な誹謗中傷が繰り広げられている」
…いずれも、スパイト行動と関係があるような気がします。

 どうすれば自衛できるのか?
 「出過ぎた杭は打たれない」にまで自分を高めるか、スパイト行動を取る人が多い環境を避けるのが得策のようです。

 結局、「他人は変えられない、変えられるのは自分だけ」ということなのだろう。昨日はあまりのショッキングな出来事に心を揺さぶられてしまったが、足を引っ張ってくる人のいる場所には行かず、自分を高めることに集中したい。いじわる行動をしてくる人なんかのために、自分の感情をマイナス方向に揺さぶられるのは悔しい。

 スパイト行動については、『生贄探し 暴走する脳』という本に詳しいです。興味を持たれたら、ご一読を。


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