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藤本一馬、伊藤志宏新作『風の旅立ちーBeginning of a Breezeー』について

8月26日にJZBratでの【青木カレンwith Strings】(中川ヨウproduce Vol.60)公演で、伊藤志宏さんにピアノ/全曲アレンジメントのお世話になり、ユニークな編成、弦➕マリンバ➕ピアノの音の重なりの独自性に、「才能の豊かな音楽家だなぁ」と、認識を新たにしたところです。

ちょうど善きタイミングかと思いますので、今年リリースになった藤本一馬さん(g)とのDUO作『風の旅立ちーBeginning of a Breezeー』について、触れておこうと思います。

伊藤志宏さんの音楽の特徴は、どんな編成であっても、壮大さと、(音楽を受け止め弾くだけではなく)音楽の中に切り込んでいく決死の覚悟のようなものが聴こえてくること、その2点に集約されるように思います。

多くの場合、そのアティトゥードが聴く者を魅了し、そのような覚悟をもって音楽を聴かない人は、そっとその音楽から離れていくかもしれません。

今作でも、その善き特徴を強く感じました。
一馬さん作曲の、音が巨大な渦を作る〈風鈴〉で始まり、ラスト曲も一馬さん作曲ですが、その間にある6曲は志宏さんの作曲。
そのうちの5曲は、その源を『古今和歌集』にとった曲が続きます。

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中川ヨウです。ジャズを核とした音楽評論/研究をしています。日々拡張するJazzの動き。LiveやNew Albumについて書きながら、拡張…

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