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母の横で寝そべりたい

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4人で訪問 15時頃 続き(1)

居室に母と二人きりになり、一気にしんとする。

このところずっと1Fの宿泊室だったので、居室だと周りを気にせず母とゆっくり対峙できるのが嬉しい。
3/8にリストアップした「母の横で寝そべりたい」が叶えられる!

誰の目も気にすることなく、母のベッドに潜り込み、横に寝そべってみる。
母の体温でほんのり温かい。

母の胸のあたりに顔をうずめる。

わたしも一緒に目をつむってみる。

反応はあてにせず、もはや独り言のように声をかけ続ける。
すると、ふとした拍子に母から返答が返って来る。

尚子「お母さん、一緒に寝ていい?」
母 「うん? どこで?」
尚子「ここで。」
母 「いいですよ。」
尚子「やったー!」

母から嬉しい返答あり。

更にグッと母の近くに寄り添い、ピタリとくっつく。
食も細くなり、すっかりやせ細ってしまった母の体を感じる。

手足の写真も撮る。

そうだ、久々に爪を切ろう。
両手の爪がずいぶんと伸びていたのでちょうど良い機会だ。

確か爪切りがまだ居室に置きっぱなしだったと思い、ベッドから出て棚の中を探すと、ピンク色の馴染の爪切りが見つかった。

母の手を取り、親指に爪切りを当てると、わずかに反応する。
父に比べると、母の爪はまだまだきれいに整っていてほっとする。
細っこい指の割に、爪はなかなか頑丈で、両手に持ち替えてグッと力を入れないと親指の爪は切れない程。

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