拒否反応
■2023年(両親81歳)
10/28
母、救急搬送 続き(4)
15:00 再度処置室に呼ばれ、やっと母の姿を目にする。
ストレッチャーに仰向けになり、マスクをつけられていて鼻まですっぽり隠れている。
病衣が膝の上まで捲れており、細っこい両ふくらはぎが露になっている。
目が大きく見開いており、一点を見つめている。瞬きなし。
「尚子だよ!!」「お母さん、大丈夫??」と繰り返し呼びかけても反応なし。言葉発さず。会話不能。
そういえば悲鳴がいつのまにか収まっている。
そして、両手には大きなミトンがはめられている。
暴れて点滴を抜いたりしてしまう恐れがあり、ミトン使用とのこと。
両手をあらぬ方向に動かし、大きなミトンがわさわさと擦れる。
良く見れば、手にはめられたミトンを一生懸命取り外そうとしていた。
違和感があって嫌なのだろう。
途中、看護師さんが母のオムツを替えに来る。
すると、「痛い!! やめて!!」と大声を出し、ものすごい拒否反応を示している。
あぁ、なるほど。
これがあの悲鳴につながっていたのか。
全身に鳥肌が立つ。
きっと何か処置されている間、母は全身で必死に抵抗し、悲鳴を上げて拒否反応を示していたのだ。
胸が痛む。