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分かってもらえる瞬間

■2023年(両親81歳)

12/16
二女と訪問 11時頃

母、1F宿泊室で横になっていた。

目は開けるものの、ボーっとしている。

「眠い?」と聞くと、「うん」と言う。

二女をギョロリと見開いた目で見つめる。

瞬きも辛うじてする。

父は1F食堂の椅子に座っていた。

二女と声をかける。

固い表情。

途中、久々にわたしのことを尚子だと認識してくれたような瞬間があり、その時だけは笑顔に変わっていつもの父になった。

ここ最近は、両親がもはやわたしのことを尚子だと認識できていないことに慣れつつあったが、やはりこうして分かってもらえる瞬間に立ち合えると、何とも言えない嬉しさが込み上げてくる。

やっぱりいつまでも、一生、わたしがあなたたちの娘であるということを忘れないでほしい。

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