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火葬

■2024年(両親81歳) 

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父 火葬の日 続き(1)

それからどのぐらい時間が経ったのか、気づけばみんな棺からは離れて後ろの方にいた。

そうか、あとはわたしだけということか。

スタッフさんに、「もう大丈夫です」と告げる。

すると男性職員が現れ、淡々と執り行いの手順を踏み始める。

火葬炉の扉が開く。

薄暗い闇には、レールのようなものが見える。

父の棺は蓋が閉められ、その闇の中に確かに突っ込まれていく。


お父さん! お父さん! お父さん!!!!!


扉が閉まる。


ぐぅぐふふふぅぅ


自分でも聞いたことのない地響きのような音が、喉の奥から込み上げてきた。

わたしの踏ん張って地に立つ音だ。

どうしようもないことを受け止めるのに、全身全霊の力を要した。

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