放置状態

■２０２４年（両親８１歳）　

２／１８
４人で訪問　１１時半ごろ　続き（２）

耳かきなんて、いつぶりだろうか。

入居間もなくの頃は、少しは自力で耳かきを使っていたと思うが、もうここ２年くらいは耳掃除などしていないと思われる。

実家のリビングの椅子に腰掛け、隣の椅子にクロスさせた足を乗っけて、ほろ酔いで耳かきをしていた母の姿がふっと浮かぶ。

それにしても、ここまで放置状態で本人は何とも不快感はないのだろうか？

驚きつつ、ここはしっかりきれいにしてあげたい。

入念にほじり出していると、母が動いた。
首を少し傾げる。

「お母さん、耳きれいにしているからね。ちょっと耳掃除。」

声かけには反応しない。

再開すると、しばらくしてまた耳を傾げる。

目も開ける。

耳への違和感は、ちゃんと感じ取っているようだ。

これ以上はやめておこうと、またの機会にする。

せっかく目を開いてくれたので、母の横に顔を近づけ、一緒に写真を撮る。

父の写真を振り返っていて、わたしも一緒に写っている写真があってすごく良かったと思ったので、母ともなるべく一緒に撮ろうと思う。

自撮りするしかないが。

「また来るね！！」と声をかけて、わたしも公園に向かう。