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母、初の転倒

■2020年(両親78歳)

1~5月留守電より
何か分からないことがあると逐一電話してきている。母の話しぶりはまだ割とはっきりしている。

保険証がないとか、明日の予定はどうなっているかとか。困るとすぐ「尚子に電話しよう」と、かけてきている。

「お父さんの認知症の薬があと2錠しかないけど大丈夫?」など、母はまだ状況把握できている。

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母 家の階段から転倒

夜、電話で聞いて知る。これまでで初めての大きな転倒。どうも2Fから階段を下りる時に転んだ様子。どうやって転倒したのか二人とも覚えておらず。この日は私は実家に駆け付けたのか不明。

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母を連れて近所の整形外科クリニックへ。
左肩鎖骨骨折、左足首捻挫。全治2~3か月。
本人はそこまで痛みを感じていない様子なのがすごい。平然としている。

帰りに買い物をして家に戻ってきてから、肩の固定バンドのつけ方を両親に説明するも、全く把握できず、母はうまくつけることができない。

その最中、母の「お祭り発言」に愕然とする。

私が母の肩にバンドを巻き付けながら、父に一生懸命説明している最中、母のなかで、バンドを巻き付ける仕草が、なにかお祭りで法被の袖のたすき掛けをしているような感覚になったのか、「これからお祭り行くんでしょう? 尚ちゃんも行くの?」とかってぼんやりと発言。

最初は意味が分からず一体何のことか、一瞬時が止まった。目の前の状況を全く違う、架空の設定として捉えているということに愕然とする。

この日に、はっきりと「これは認知症だ。間違いない」と確信した気がする。


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