最後の留守電

■２０２２年（両親８０歳）

７／９　
ついに最後の留守電

１４：１８　
「尚ちゃん、尚ちゃん、淳子です。あの、もうね、あのお母さんね、ピンチになっちゃったの。大至急でうちに来てください。

電話も何だかおかしくてね、なかなか通じないのね。なるべく早く家に、私たちの家に来てください。お願いします。

…どうだったんだろう。つながったかな…。」

（父は横で寝ている様子。後ろからまだテレビの音が聞こえる。）