データセンター招致でどんなビジネスが?北九州e-PORT構想から学ぶ
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前の記事で北九州市のデータセンター招致について、税収面、事業者側面、自治体の側面でそれぞれ解説をしてみました。
2023年に発表されたデータセンター構想はまだ実施前の段階ですが、どんなビジネスに展開していくか気になります。北九州市は似たような施策で以前から、北九州e-PORT構想を進めており、この成果は公表されています。
今回は、北九州e-PORT構想を参考に、データセンター招致に関わるビジネス展開について解説してみたいと思います。
まとめ
データセンターの誘致だけではなく、IX業者の誘致がポイント
電源・施設などの設備投資に加えて、空調・監視人員も必要
サーバーに付随したサービスとしてのコールセンターなども事業展開される
e-PORT構想
e-PORT構想についてはweb上にさまざまな報告書が掲載されているのでそれぞれ参照させていただきます。
そもそもe-PORT構想とは、ICTサービスをインフラとして水などのようにいつでも簡単・便利に扱える社会を目指すもののようです。
活動成果
e-PORTで大きな成果として挙げられるのが、データセンター誘致です。その関連産業によって、売上高は100億円を超えるとのことです。
どこまでが関連産業かわかりませんが、この辺りは今後深掘りをしてみたいと思います。
e-PORTの進化
これらの成果がでたe-PORT構想ですが、地域全体のDXに繋げるように発展しているようです。
面白いのは、(結果的に)データセンター誘致から始まって、その結果(おそらく税収)を使って、情報産業の環境整備、にぎわいづくり、へ展開しているようです。原資が大きいというのは非常に重要ですね。
e-PORTの背景と初期ビジネス案
e-PORTの初期案にはどのような事業者を集めてくるか、の記載があります。それをみてみることにします。
https://ktq-dx-platform.my.site.com/DXmain/resource/1648700123000/ePORTConcept
元々は情報関連企業集積のためにIX(インターネットエクスチェンジ)関連企業の誘致から始めている
いきなりデータセンターを集めるのではなく、IX企業を集めアジアの中心のIX拠点を作ることで、データセンター事業者を集めるという座組である。
データセンターの誘致だけでは、優位性がないため、人の移動の国際ハブである強みと、データ・サーバーのハブとして、IXを誘致していたようである。
IXから始めて横展開し、ABX(アジア・ブロードバンド・エクスチェンジ)へ昇格する
当時のプランなので現在の考え方とは少し違うかもしれませんが、IXやデータセンターから始めて以下のような展開をしています。
このように、データセンターの横展開ビジネスの方法はいくつかあります。
整理しておくと
が大きく挙げられるようです。
まとめ
今回は、e-PORTの事例をもとに、データセンターが地域に建設された場合の横展開ビジネスについて検討をしてみました。
少し情報も古く定量性もないので、そのあたりは別の記事で補足してきたいと思います。
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