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「カンガルー日和」と「アボリジニー」
『今夜、私がいただくのはカンガルーです。』
ウソおっしゃい。と思ったんですけど、どうやら本当みたいです。うちの奥さんはときどき、風変わりな食材を仕入れてくるのです。
放血神経〆の石鯛、キジハタ。イベリコ豚のタン3本。急速冷凍をかけた呼子のイカ。ミード。沖縄ウコン入りの味噌。カンボジアの百花蜜。
思えば、色々ありましたけれども『カンガルーの肉』とは恐れ入りました。おそれ入谷の鬼子母神。この勢いでいけば、そのうち「コアラ」や「アシカ」のお肉も入荷するんじゃないだろうか。
まあ、何はともあれ食べてみようってことになりまして。シンプルに塩胡椒で味付けしてローストしてみたわけです。
気になる味ですが、ケモノっぽい香りやクセは少なくて、鹿のお肉に近い感じでしょうか。血の香りはうっすらありますが、さっぱり淡白な味わいで、火を通しても柔らかく食べられます。
それこそオーストラリアの軽めのピノノワールなんか、相性抜群なんじゃないでしょうかね。
なんというか、拍子抜けするくらい、普通に美味しいお肉でした。
何たって、オーストラリアの大自然の中で育って、年がら年中「ぴょんぴょん」していた野生のカンガルーですからね。
その筋肉質なお肉には脂肪を燃やす成分をたくさん含んでいるとか、添加物や抗生物質とは無縁であるとか、健康効果も期待できるのだそうで。
意識の高い方々やアスリートから熱い視線を浴びまくりらしいですよ。
ちなみに大むかしは、アボリジニーのみなさんが食べていたらしいです。それを聞くと驚きっていうか笑えてきますよね。
「ふぅ、カンガルーも食ったし、壁画でも書きますかぁ。」
とか言ってたんでしょうか。
ちなみに、巷では『ルーミート』とも呼ばれているそうです。
確かにカンガルーって平和的なかわいいイメージもありますからね(くまのプーさん、とか。)かわいそうっていう声もあるのでしょう。
機会がありましたら(?)、
ぜひお試しください。
それでは、また明日。