上司には部下を育てる義務と責任がある!
私は事実として言わせていただくと、25歳くらいで小さいが一つの部門を
任されビジネスを展開し、部下もたくさんでき事業を拡大してきました。
40歳直前くらいで部長職になり、それ以降は会社が変わっても部長職
以上の立場を続けてきました。
一番意識してきたのは、なんといっても「部下を育てる」という
ことでした。
部下が育たないと、事業は停滞しますから、新卒や中途採用などの
面接も真剣に取り組んできました。
当てが外れて、能力が足りなかったりして、職務を遂行できない人が
いたら、徹底的に座学やOJT、社内外の研修などを実施し、一人前に
職務が遂行できるまで徹底的に面倒を見ました。
しかしながら、一人の管理職が目が届く範囲はせいぜい10人ほどで
しょうから、スキルアップが必要な人には「メンター(主に課長か
主任クラス)」をつけて、目が届くようにしました。
私は課長や上に立つ人を選ぶときには、仕事の能力が同じでも、部下を
育てられそうな人を部下持ちのラインの課長に据え、部下を育てられない
人は部下のいないスタッフの課長としました。
肩書が同じ課長でも、役割と責任には大きな差があります。
上司には部下を育てる義務と責任があるのです。
しかし、「部下は育てなければならない」という意識が薄い上司は
しばしば多く存在します。
「使えない部下ばかりで成績が上がらから困る」と、平気でぼやく
上司が少なからずいることがその証拠です。
そういう上司は即退場ということにしないと、組織は腐りますし
何の発展も生まれません。
使えない部下ばかりだというのは、自分が部下を育てる能力が
ないと自分自身が自己申告しているようなものです。
部下育成責任の自覚があれば、口が裂けてもこんなことは
言えないせりふです。
「人は育つものではない。育てるもの」なのです。
部下とは将来の会社を支える未来の人財です。
未来の人財をきちんと育てていなければ会社の未来もありません。
企業は継続しないと時間の関係で海の藻屑(もくず)と消えてしまう。
継続を担保するには後進の育成が必要である。
上司が部下を育てられなければ、会社の将来を先細りさせるという
危機を招きかねない。いや、必ず招くことになる。
とは、新将命さんの言葉です。