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ビジネスは「原理原則」が大切です。

アメリカの経済学者が出した本の内容を引き合いに出す人がよくいます。
さも自分の理論のように言っている人もいます。

そういう勉強をするのは悪いことではありません。
どんどん自分に投資して、深く知識を蓄えておくことは良いことです。

ですが、それを読んでみて、本当に自分の仕事に役に立つことが
あるのだろうかと考えると、はなはだ疑問が残ります。
私もこの40年間に何十、何百冊というその類の本を読んだことが
ありますが、頭に残っているのはごく少数です。

頭に残っているのは、ドラッカー、コトラー、アドラー、稲盛和夫の本
くらいでしょうか。
これらはせいぜい購入した本の2%くらいでしょう。
あとは、無駄金になったのだろうか?そうは思いたくありませんが、
自分のビジネスにおける血や肉にはなっていないし、またビジネス習慣
にもなっていません。

今、頭の中に確実に残っているのは、実際に自分の上司だった
「新将命さん」が自分の経験に基づき、自分に、社員に、自ら旗を振り
OJTや講義、トレーニング等の形で実際に施してくれたことです。

何度か新さんの奥様と話したことがありますが、新将命さんは家でも
外でも朝から晩まで勉強、勉強、仕事、仕事の人生だったそうです。

お亡くなりになる1週間前にも仕事に行こうとして、奥様に止められた
と言うことも聞きました。それほど仕事に熱心だったのです。
仕事に命をかけていたと言ういい方もできると思います。

巷では「MBAの資格のない伝説の外資系の経営者」と揶揄する人が
いますが、現場叩き上げの実際的な原理原則を学んだ人の話ですから、
下手な経済学者の理論よりもはるかに参考になります。
私の今までの経験のうちの半分ぐらいは新さんから学んだことが
ベースになっています。

自分で言うのもおこがましいのですが、私がいくつかの分野で成功を
治めてこられたのも、新将命さんの原理原則を学んだお陰なのです。
現場叩き上げの原理原則に嘘偽りはありません。
実際のビジネスシーンにすぐに使えるエッセンスばかりです。

星野佳路の「星野リゾートの教科書」を読むとわかりますが、
星野社長もアメリカの経営学の本を読んで、基本に大切にビジネスを
行う(これが原理原則です)ことが成功につながると本で書かれて
います。経営の教科書に書いてあることを完全に実施する、理論を
つまみ食いしないで100%教科書通りにやってみる。
これが大切なことのようです。

私も実際そう思います。新しい理論や新しいモデルを学んでも、
実際に応用してビジネスを成功させたなんて言う話は、
私は聞いたことはありません。(個人の感想ですが)

流行り廃りがあるような理論は、すぐに風化してしまうという
ことです。

原理原則は、風化しません。
なぜなら、それで成功することが実証されているのですから。


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