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「このLPは手放さない」—おばあちゃんの物語
その日、おばあちゃんが腰を曲げながら、重そうな段ボールを抱えて古本屋にやってきた。小さな体で、なんとか運んできた本をカウンターに置くと、少し息を切らしていた。その姿に、店主は自然と胸が痛む思いだった。
「重かったでしょう、ありがとうございます」と声をかけると、おばあちゃんはにこりと笑って、「いえいえ、大丈夫です」と答えた。段ボールの中には、東海林さんの作品が並んでいた。だが、心の中で店主は正直に
サミーヘイガーが甦らせた青春の記憶
CDアルバムを友達に勧められてハマる体験って、自分の好みを超えて、新たな感覚を教えてくれる瞬間があるよね。自分のセンスとは違うからこそ、そのギャップが刺激的で、同時にエゴとの葛藤も生まれるけど、最終的にはその音楽に飲み込まれてしまう―そんな陥落の瞬間は、青春の象徴とも言えるかもしれない。
私にとってそれがサミー・ヘイガーがバンドに加わったアルバム「5150」。
そしてそんな青春の象徴を思いださせて