「探究」の時間だけの「探究」ではいけない。
皆さんこんばんは、探究教員の「Y」です。
探究の授業を担当している先生方とお会いすると、
仲間がいないと言う悩みをよく聞くことがあります。
仲間を増やすと言う観点で話を進めていきたいと思います。
そもそも誰がやる?という問題
はじめに、校内の誰が「探究の授業」をやるのかと言うことに関しても学校によってかなり差があると思います。
【パターン1】担任が担当する。
【パターン2】アウトソーシングを活用する。
【パターン3】校内で得意そうな教員が担当する。
などが挙げられるかと思います。 それぞれのメリットデメリットなどを考えていきます。
【パターン1】担任が担当。
学校全体で探究に取り組んでいくと言う名目で、
学年の担任が担当し進めていくと言うパターンが1番多いかもしれません。
メリット
・生徒たちの基礎情報を知っていると言うこと。
・探究で得た知識を近年増加する推薦入試などに活用できる。
・ 教員の当事者意識が高くなる。
・ 教員間で同じ悩みを共有することができるようになる。
・ 協力すれば、コスパの良い授業展開をすることができる。
デメリット
・ 担任の探究に関する知識などによってクラス差が出やすい。
・ みんなで作ろうと言いつつ、若手に業務負担が偏りやすい。
・ 気づいたらほぼホームルームになる可能性がある。
【パターン2】アウトソーシングを活用。
内部での運営が難しいと判断を した際に真っ先に出てくるのがアウトソーシングを活用すると言うことになるかと思います。 もちろん外部への委託ですので費用面に関しても負担が出てきます。
メリット
・ クオリティーの高い指導を受けることができる。
・ 教員の負担減。
デメリット
・ 生徒一括徴収等の費用がかさむ。
・ そもそもの教材選定が難しい。
・ 授業時間以外での生徒指導を行うことが難しくなる。
【パターン3】得意な教員が担当。
管理職から呼ばれ探究に興味がないかと言うところから始まり気づいたら自分が授業担当になっていると言うことも考えられます。 私は実際にこのパターンです。
メリット
・ 学校方針も理解した上で探究活動を進めていくことができる。
・ 得意な事を職場で発揮できるので所属満足度が高くなる。(教員)
・ 授業時間外での対応も可能になる。
・ 自分自身のスキルがめちゃくちゃ上がる。
デメリット
・ 何か変なことをしている人たちと言う扱いを受けることがある。
・ もともと持っていた教科の授業数が減る。
・ 個別での対応が増えるため超絶時間がなくなる。
・ 相談する相手がいない
どれが正解かは分からない。
今回は【パターン1】【パターン2】【パターン3】 の3つを中心にメリットデメリットをお伝えしましたが、どのスタンスが正解かは私もわかりません。
各学校の教育方針や予算等によってかなり変わってくるものかと思います。
安定供給をすることを目指すのか、校内で探究活動ができる教員を育てていくのか、とにかく安く収めるのか、などなど 様々な角度から条件を整えていき決定していくかと思います。
私の場合は 教員免許の教科+探究の授業を持っています。
そうすることで自動的に教科横断の探求を進めていくことができると思っています。 探究だけの探究ではなく、他教科にも良い効果を与えていくことができると考えております。
生徒ファーストで考えすぎると働き方改革の視点は少し厳しくなってきます。 また、仲間が少ないと 個別対応をする際の時間不足が問題になってくきます。 まずは仲間探しから始めていくのもいいかもしれません。