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【第2回】腎臓はほかの臓器と連携を取りながら私たちの身体を健康に保ってくれている
前回の投稿で、腎臓は血液中の必要な成分を再吸収し、老廃物や毒素を尿として排出する働きがあるとお伝えしました。
しかも腎臓は、再吸収の判断を独断でおこなっているのではなく、「臓器間ネットワーク」を駆使し、ほかの臓器と密に連絡を取りながら決定しているのです。
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たとえば、原尿中に含まれる「糖」のほとんどはエネルギー源として再吸収されて血液中に戻されます。
一方、「ナトリウム」「カリウム」「カルシウム」など、その他多くの成分は「必要量に足りているか、摂り過ぎていないか」や「疲れているときや汗をかいたとき」などの身体の状態にもとづいて、再吸収する量が決まります。
血液中に含まれるミネラル成分は、決められた範囲を少しでも超えると非常事態につながるものが多く存在します。
このような危険を回避するために、腎臓はほかの臓器と密に連絡を取りながら、体内の状態を保ってくれているのです。
腎臓はほかの臓器と連携して身体の健康を保つ働きをする
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ほかにも、腎臓は「エリスロポエチン」というホルモンを分泌して骨髄に「赤血球を作って」とメッセージを伝えます。
また、ビタミンDを活性化(活性型ビタミンD)させ、カルシウムの吸収や骨の健康をサポートしたり、心臓からの血液の流出量を感知し、血圧をコントロールするなど、体内のバランスを管理してくれています。
このように、腎臓はほかの臓器と連携して私たちの身体を支えてくれていますが、加齢や生活習慣などの影響で、知らず知らずのうちに衰えていくのです。
参考書籍
※今回の内容は複数の書籍や動画などを参考にして自分なりにまとめています。そのため、著者の考えと違う点があることはご了承ください。