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【第11回】腎臓の機能低下のサインとなるFGF23|腎臓の状態を知るための方法

これまでの投稿で「腎臓の役割や腎機能が衰える原因」「リンを多く含む食品」について解説してきました。

腎臓は「沈黙の臓器」と言われており、自覚症状が出始めたときにはすでに腎機能の悪化が進んでいるケースが少なくありません。

そんな腎臓の機能低下に気づくためのサインとなるのが「FGF23の数値」です。

「FGF23」は、体内のリンが多くなると骨から分泌され、腎臓に「余分なリンを排泄して」とメッセージを送るホルモンです。

このFGF23の値が53pg/mL(ピコグラムパーミリリットル)を超えると、5年後に腎不全になったり、人工透析が必要になったりする確率が高くなることがわかっています。

FGF23の値が53pg/mLに達するころには、慢性腎臓病がステージ2の後半~ステージ3に差し掛かっています。

参照:腎臓が寿命を決める

この段階では、自覚できる症状はほとんど現れませんが、水面下では腎機能の低下が進行しているのです。

FGF23の数値以外でも腎臓の状態を知ることはできる

FGF23の検査は、特殊な遺伝病の患者さんを除いて保険適用が認められておらず、実費だと46,000円前後かかるようです。

では、FGF23の数値以外で、腎臓の状態を知ることはできないのかというと、そんなことはありません。

黒尾 誠先生の著書である「腎臓が寿命を決める」では、病院で「尿中リン」「尿中クレアチニン」「血中クレアチニン」の3項目を調べる方法が紹介されています。

出典:腎臓が寿命を決める

具体的には、尿中リン濃度(mg/dL)を尿中クレアチニン濃度(mg/dL)で割り、そこに血中クレアチニン濃度(mg/dL)をかけて、最後に3.33をかけると「原尿中のリン濃度」が推定できます。

出典:腎臓が寿命を決める

腎臓に気になる症状が出ている人であれば、3,000円程度から(保険適用)検査が受けられます。

参考書籍

※今回の内容は複数の書籍や動画などを参考にして自分なりにまとめています。そのため、著者の考えと違う点があることはご了承ください。

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