北野異人館に行く人必見!全スポット回った私がおすすめする目的別コース
北野異人館街は、神戸観光でも人気の高い観光スポットのひとつ。異国情緒漂う街並みはとても絵になり、映える写真が撮りたい人にもおすすめです。
そんな北野異人館街ですが、観光施設がいろいろあり、「どれに行けばいいの?」とお悩みの方もいるかと思います。
そこで、今回は北野異人館街の観光施設全スポットを巡った私が目的別おすすめスポットをご紹介。神戸旅行を検討している人は、よかったら参考にしてみてくださいね!
北野異人館街ってどんなところ?
北野異人館街は、明治や大正時代に外国人によって建てられた洋風建築物が多く残るエリア。神戸の中心部である三宮からは、歩いて15〜20分ほどの山手側にあります。
この場所に外国人が住むようになったのは、開港後のこと。開港当時は、現在の神戸市役所や東遊園地があるあたりから鯉川筋、旧メリケン波止場までの一帯が外国人居留地に定められました。居留地はイギリス人のJ.W.ハートが設計し、126区画が整備され、東洋一美しい街と謳われていたのだとか。
しかし、来日外国人の増加によって、居留地は次第に用地不足に。そこで、新たに外国人の住まいが設けられたのが北野エリアだったというわけです。
かつては外国人が住む邸宅が200軒以上建てられていたようですが、戦争や老朽化によってその数も、ずいぶん少なくなりました。
残っている異人館の一部は、観光施設やカフェ、レストランなどとして活用されていて、北野異人館街は神戸の人気観光スポットのひとつになっています。
北野異人館一覧
北野異人館の一覧は以下の通り。全部で16施設あります(カフェ、レストラン用途の異人館は除く)。
風見鶏の館 ※耐震工事で2025年3月末まで長期休館予定
萌黄の館
ラインの館
プラトン装飾美術館(イタリア館)
神戸北野美術館 ※耐震工事で2024年8月末まで長期休館予定
神戸トリックアート・不思議な領事館
山手八番館
洋館長屋
北野外国人倶楽部
英国館
うろこの家・展望ギャラリー
ベンの家
坂の上の異人館
香りの家オランダ館
ウィーン オーストリアの家
デンマーク館
なお、「ラインの館」は北野異人館街で唯一無料で入館できる異人館。1915年(大正4)に建てられた洋館で、フランス生まれのJ.R.ドレウェル夫人が住んでいました。
北野異人館街のメインストリート沿いにあり、北野異人館の歴史を学べる映像も放映しているので、まずはここからチェックするのもおすすめです。
目的別おすすめスポットはこちら!
さて、ご覧の通り、北野異人館街には観光スポットがたくさんあります。
「全てのスポットをぜひ回ってみてください!」と言いたいところですが、旅行で遊びに行くとなると時間的にも厳しいもの……。
そんな方のために目的別のおすすめスポットを紹介するので、旅の参考にしてみてくださいね(なお、「風見鶏の館」「神戸北野美術館」は現在長期休館中なので、リストから外しています)。
映えスポットで写真が撮りたい人向け
「SNS受けするスポットに行きたい!」「写真撮影が目的!」という人は、以下の4スポットがおすすめ。
プラトン装飾美術館(イタリア館)
神戸トリックアート・不思議な領事館
英国館
萌黄の館
「プラトン装飾美術館(イタリア館)」は、大正初期に建てられた異人館で、館内にはイタリアを中心にヨーロッパの18~19世紀のアンティーク家具や調度品、絵画などが展示されています。
この施設の最大のポイントは「現在も人が住んでいる」という点。案内役は実際に屋敷に勤めるメイドさんが行い、展示品についても詳しく解説してくださいます。
週末限定でカフェ営業も行っていて、テラスで優雅なティータイムを楽しめるのもおすすめポイントのひとつ。オーナー夫人お手製のケーキや焼き菓子など、スイーツとお茶をいただきながら、ゆっくりと過ごしたいスポットです。
「神戸トリックアート・不思議な領事館」は、明治後期に建てられた異人館で、戦後はパナマ領事館として使用されていたことも。館内にはトリックアートが多数展示されていて、ユニークな写真撮影ができます。
家族や友人などグループで行って撮影すれば、盛り上がること間違いなしのスポット!おひとりさまでもスタッフの方が写真を撮ってくれるので楽しめますが、ちょっと恥ずかしいような、寂しいような……(笑)。
また「神戸トリックアート・不思議な領事館」の向かいにある「英国館」は、イギリスのライフスタイルを体感できる施設。明治42年(1909年)の建築当時のまま保存されている貴重な建物です。
館内には、シャーロック・ホームズの部屋を再現した展示のほか、シャーロック・ホームズのブロンズ像、模擬「ベーカーストリート駅」などホームズにまつわる展示がてんこ盛り!
特にホームズの部屋は「日本シャーロック・ホームズ・クラブ」のアドバイスを受け、かなり忠実に再現しているそうで、ファン必見の展示です。
ホームズのトレードマークであるマントと帽子も無料で貸し出ししているので、ホームズになりきって館内のあちこちで記念撮影を楽しめますよ。
鮮やかなグリーンの外観が目をひく「萌黄の館」は、1903(明治36)年にアメリカ総領事のハンター・シャープ氏が建てた私邸。NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」など、いろいろな映画やドラマのロケ地にもなっている有名スポットのひとつです。
特に、人気のフォトスポットが2階のベランダ。窓の外を眺めているような感じで後ろ姿を撮影している写真を、SNSでもよく見かけます。神戸の街が一望できる眺望のよさも魅力。ぜひ写真撮影も楽しんでくださいね。
パワースポット巡りをしたい人向け
「叶えたいことがある!」「幸せになりたい!」。そんな願いがあるなら、北野異人館街でパワースポット巡りなんて、いかがでしょうか。
パワースポットがあるのは、以下の3施設です。
山手八番館
うろこの家・展望ギャラリー
坂の上の異人館
「山手八番館」は、明治後期にサンセン氏の自宅として建てられた洋館。館内には願いが叶うと伝えられているパワースポット「サターンの椅子」があります。
女性は向って右、男性は左のイスに座るというルールがあるので、お間違いなきように。そのほか、「考える人」で有名な彫刻の三大巨匠のひとり、ロダンの「鼻曲がりの男」など、ヨーロッパやアジアの美術品も多数展示されているので、お見逃しなく!
「うろこの家・展望ギャラリー」も同じく明治後期に建てられた洋館で、神戸で最初に公開された異人館です。
魚のうろこのような天然石のスレートに包まれた外観から「うろこの家」と呼ばれるように。ちなみにスレートは全部で4000枚ほどあるのだとか!
庭にある「カリドンの猪(愛称ポルチェリーノ)」は、鼻を撫でると「幸運に恵まれる」というジンクスがあるパワースポット。私も来訪するたびに願いごとをしています(笑)。
一時期は中国領事館として使用されていた「坂の上の異人館」も、明治後期建築の異人館。
北野異人館街で公開されている異人館の中では、唯一東洋風で明朝(1368年~1615年)や清朝(1616年~1911年)時代の中国の家具、調度品、美術品などが展示されています。
そんな「坂の上の異人館」のパワースポットは、入り口近くにある狛犬。どちらも口を開いた阿形の狛犬で、願いごとをしながら間を通り抜けると願いが叶うという言い伝えがあるそうですよ。
お得に回りたい人向け
お得に回りたい人は、割引パスを使って巡るのがおすすめ。割引パスで見学できる施設は以下の通りです(※表記の「子ども」は小学生以下のこと)。
北野7館プレミアムパス(大人3300円、子ども880円)
うろこの家 & 展望ギャラリー
山手八番館
北野外国人倶楽部
坂の上の異人館
英国館
洋館長屋
ベンの家
「北野7館プレミアムパス」に関しては、普通に買うより大人は1430円お得になります!
山の手4館パス(大人2200円、子ども550円)
うろこの家 & 展望ギャラリー
山手八番館
北野外国人倶楽部
坂の上の異人館
山の手4館パスは、先ほど紹介した3つのパワースポットがある施設が含まれています。パワースポット巡りが目当ての方は、こちらのパスを買うのがおすすめ。
「北野外国人倶楽部」は、明治後期に建てられた洋館。神戸開港当時、華やかな社交場を楽しんでいた外国人の暮らしが再現されています。
17世紀のフランス貴族邸にあったという大きな木製暖炉のほか、薪炭時代のオールドキッチン、1890年頃に荘園領主が使っていたとされる馬車などもあり、開港当時の暮らしぶりがよく分かるスポットです。
北野通り3館パス(大人1540円、子ども330円)
英国館
洋館長屋
ベンの家
上記3スポットは北野異人館街のメインストリート沿いにあるので、「サクッと回りたい」「坂道を登って行くのがしんどい」におすすめ。
「洋館長屋」は、明治41年に建てられた外国人向けのアパート。玄関を中心に左右対称の造りで、2世帯が住むことができました。
フランスをテーマにした館内には、エミール・ガレやドーム兄弟など19世紀末から20世紀初頭にかけて活躍したアール・ヌーボーの巨匠が手がけたガラス工芸品、「パリ派」と呼ばれるエコール・ド・パリの絵画などが展示されています。
館内は部屋ごとに壁紙のカラーが違っていて、異なる雰囲気の展示が楽しめるのも見どころ。
また、「洋館長屋」のお隣にある「ベンの家」は、明治末期頃に建てられた洋館。イギリス貴族ベン・アリソン氏の自邸だったことから、「ベンの家」と呼ばれています。
ベン氏は狩猟家だったこともあり、館内には剥製のコレクションを多数展示。
この3施設も映えスポットなので、ぜひ写真撮影も楽しんでくださいね!
3館共通券(1400円)
香りの家オランダ館
ウィーン・オーストリアの家
デンマーク館
1918(大正7)年に建てられた「香りの家オランダ館」は、元オランダ総領事邸だった洋館。
館内には約200年前の足踏み自動演奏ピアノ「ピアノ・ラ・ピアノ」のほか、オランダ製の家具で統一したベッドルーム、かつて住人がいた頃に使用していた道具が並ぶキッチンなどがあります。
「オランダ館」で人気なのが、オリジナル香水づくり。シートに星座や、好きな花、フルーツなどを記入してヒアリングを受けたら、調香師の方が人柄や雰囲気も参考にしながら、オリジナルの香水をつくってくれますよ。推しをイメージした香水を作ってもらうのもおすすめ!
「ウィーン・オーストリアの家」は、作曲家モーツアルトを中心にオーストリアの歴史や文化を紹介した施設。国内外で何度も再演されているミュージカル『モーツァルト!』が大好きな私にとっては、テンションの上がるスポットです!
館内にはザルツブルグにある「モーツアルトミュージアム」から寄贈されたモーツアルト直筆の手紙や楽譜など、貴重な資料の展示も。
また、ガーデンテラスでは、ホテル・インペリアルから直送の「インペリアル・トルテ」、オーストリアの地ビールなどもいただけるので、休憩がてら立ち寄ってみてはいかがでしょう!
お隣の「デンマーク館」は、北欧のバイキングや童謡作家として有名なアンデルセンといったデンマークの歴史や文化を紹介した施設。館内ではデンマーク製のかわいい雑貨も販売しています。
割引パスを利用すると、単館ずつで料金を支払うよりも安く入館できるのでお得です。どこを回ろうか迷ったときは、「割引パスに含まれる施設を巡る」と決めてしまうのもありだと思います。
北野異人館街に行くならスニーカーがおすすめ!
北野異人館街を散策していつも思うんですが、坂が急で歩くと疲れる……。
メインストリートの異人館通りは平坦な道ですが、「うろこの家・展望ギャラリー」や「山手八番館」、「香りの家オランダ館」「ウィーン オーストリアの家」など山手側方面への坂が傾斜がすごいのなんの!
ということで、個人的には、北野異人館街へ行くのならスニーカーを履いていくのがおすすめ。
あちこちにカフェも点在しているので、休憩がてら立ち寄って、ゆっくりお茶をしながら散策するのも楽しいですよ。
「神戸といえば」な神戸旅定番の北野異人館街。異国情緒漂う雰囲気を楽しみながら、ぜひ街歩きを満喫してくださいね!
過去に神戸市の公式観光サイトで書いた、こちらの記事もぜひ合わせてどうぞ。
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