見出し画像

マインドフルネス瞑想がつなぐ、"ノン"フィクションな鬼滅・煉獄杏寿郎の指導とヨーガ哲学

三連休の夜、Netflixでやっと鬼滅の刃「無限列車編」を観て、煉獄杏寿郎の男前な心・言動に触れて、ご多分に漏れず、感動。「心を燃やせ」という煉獄さんのセリフ、そして、真っ直ぐな目を忘れることができません。

***

今日は、身体感覚に関する「フィクション」めいた二つの話「アニメ鬼滅の刃における煉獄杏寿郎の指導」「大昔の教典、ヨガ哲学におけるプラティヤハーラ」を、科学的なエビデンスが支えるマインドフルネス瞑想の実感値を踏まえて、「"ノン"フィクションなのではないか?」という話を書いてみたいと思います。

20210730_コーチング フレームワーク研究 - 2022-01-10T140244.456

ヨガやマインドフルネス瞑想、コーチングの学習者・実践者の方々のインスピレーションに繋がると嬉しいです。

1.マインドフルネス瞑想と身体感覚の観察

私が習っているマインドフルネス瞑想の技法は、呼吸や身体の"感覚"に意識を向けたり(ボディスキャン)、浮かんでくる雑念(感情や考え・イメージ)に気づき、それを手放していくことなどを行うもの(メタ認知)です。

202105_Shape ONE_創造性を回復するプログラム (1)

このマインドフルネス瞑想の練習で、身体感覚への意識を向ける中、最近は目を瞑った"瞬間"、"短時間で"身体全体の感覚をぼんやり感じられるようになりました。そして、身体への意識をスポットライトを当てるように、より細かなものにしていくのが最近の楽しみのひとつになっています。(変なことを真顔で言う)

ちなみに、この身体全体の感覚をぼんやりと感じるのは、サウナで水風呂に入って、身体の周りに膜を感じたり、外気浴で皮膚が風に当たる感じと通じるところがあるように感じています。

そんな時に、煉獄さんの炭治郎へ「身体感覚のガイド」を目にして、おお、まさにマインドフルネス瞑想でやっていることだと感じ(毛細血管に意識を向けられること、そして、血が止められるかはわかりませんが)、ふとヨガ哲学のヨーガ・スートラの八支則を開いてみると、「プラティヤハーラ(制感)」の記述がまさに、マインドフルネス瞑想の観察にあたるものでした。

まさに実践していることと同じような場面・記述をフィクションのアニメとフィクションのような古い経典で確認し、この二つは現実世界で起こり得るもの(もしくは大切なもの)なのではないかと、興味深く思っています。

2. 煉獄さんによる炭治郎への指導

煉獄さんは負傷した炭治郎に「呼吸」と「感覚」の指導を通じて、止血を促す場面があります。

煉獄さん「腹部から出血している。もっと集中して、呼吸の精度を上げるんだ。身体の隅々まで神経を行き渡らせろ。血管がある。破れた血管だ。もっと集中しろ。」

煉獄さん「そこだ。止血...出血を止めろ。」

煉獄さん「うむ、止血できたな。呼吸を極めれば、様々なことができるようになる。なんでもできるわけではないが、昨日の自分よりも確実に強い自分になれる。」

煉獄杏寿郎の後輩への愛情とともに、自身の鍛え方の奥深さを感じる場面です。

煉獄さんが炭治郎に言葉を使った呼吸・身体の感覚に関する指導(ガイド)を通じて、炭治郎は自身の呼吸・身体の解像度を上げていき、止血に至ります。止血に至ることは置いておいても、このやりとりはヨガやマインドフルネス瞑想の先生・師匠が生徒に行うガイドそのものです。

3.ヨガ哲学の中にある身体感覚に関する記述

今日取り上げる、もう一つのフィクション(めいたもの)はヨガ哲学の「ヨーガ・スートラ」に含まれる八支則です。

20210730_コーチング フレームワーク研究 - 2022-01-10T100421.137

ヨーガ・スートラの「プラティヤハーラ」という教えは、身体的なアプローチの中に位置づけられ、特に「感覚」について言及されているものです。

「諸感覚がその対象から自らを撤退させ、いわば心そのものを模倣するとき−−−それがプラティアーハーラ(制感)である。」

20210730_コーチング フレームワーク研究 - 2022-01-10T105712.729

個人的な話ですが、以前、ヨガ講師の資格取得に際しても、ヨーガ・スートラは習いました。しかし、上図でいうところの「アーサナ(坐法)」「プラーナーヤーマ(調気)」には意識は向いていたものの、プラティヤハーラ(制感)」はよくわかりませんでした。(多くのヨガをトレーニングをしている方はそうなのではないかと想像しています)

去年からマインドフルネス瞑想に取り組み、より丁寧に自分の身体や雑念(意識・考え・感情)、感覚に目を向けるようになりました。そんな中で、ヨガ哲学書(ヨーガ・スートラ)を振り返ると、「プラティヤハーラ(制感)」は感覚(と感情、考え・イメージ)を観察することという位置付けで、まさにマインドフルネス瞑想の取り組みだと理解しました。(感動)

ちなみに、ヨーガ・スートラの集中や瞑想状態を作るための「身体的なアプローチ」の坐法、呼吸、感覚は、禅で言えば、「調身調息調心」と同様のフレームワークであるとともに、相互に関係し合っているもの!という面白さがあるのですが、それは別のnoteで書いてみます。

おわりに

マインドフルネス瞑想で、自分の身体感覚を観察する面白さを感じている中で、アニメ、経典で「まさにそのもの」という記載があり、驚かされました。フィクションもしくはフィクションのような、アニメ、経典と、科学的なエビデンスのあるマインドフルネス瞑想における実感値をもってつながりを感じることができるのは、とても興味深いものでした。

「感覚」を見つめることは、自分の感情・考えに気づくこと、ひいては自分軸・価値観・ビジョンに触れることにつながります。そのようなコーチング的な観点でも、マインドフルネス瞑想は興味深いものです。また、アニメとの接点を感じるエンタメとして、もしくは大昔の経典との接点を感じるロマンとしても、面白いものです。

20210730_コーチング フレームワーク研究 - 2022-01-10T105815.466

どなたかのマインドフルネス瞑想(メタ認知)の取り組みやインスピレーションにつながると嬉しいです!

20210730_コーチング フレームワーク研究 - 2022-01-10T143709.783


いただいたサポートはクリエイターの支援(他のnoteへのサポート)に充てさせていただきます!クリエイティブばんざい。