残業ランク年間1位を獲得(反省文)

誤解がないように、先に申し上げておくと、うちの会社(広告会社です)はいわゆる「ブラック」ではありません。残業代は分単位でちゃんと出るし、労働時間管理も徹底されている。ただ、ちょっとだけ業務量が多いだけなので、「オフホワイト」に近いかもしれません。

年間残業時間争いは、2位・3位を彷徨っておりましたが、コンペラッシュに巻き込まれ、6月に急浮上、一躍トップに躍り出ました。弊社の36協定は7月~6月で設定されているので、そのまま先頭でゴールイン。見事、1年間でいちばん残業した人の称号を得ました。(不名誉)

自分で言うと反感を買いそうですが、仕事は早い方だ(と思います)。悲しいことに、テストや受験がひとつの指標となる日本教育の影響を大いに受け、知識を身につけることではなく、テストで良い点をとろうと、超効率重視で生きてきた結果が仕事のやり方に繋がっている(という言い訳)。効率重視で何も身になってないのが大きな弱点だ。

では、なんでそんな残業祭りなのか?

シンプルに業務量が多いから。人が足りてないから。そもそもワーカホリックだから。と、考えれば色々と思い浮かぶわけですが、自分なりに分析した結果、これがいちばんの原因かな、と考えています。

心がおだやかかどうかが重要だから

んー、何言ってんの?という感じだと思うのですが、職種柄、頭を使わないといけない仕事なので、余計なことを考えずに全集中したい、ということが大きいと感じています。頭の中が『雑念エンタテインメント』だと、なかなか集中できないという力不足によるものです。だから、「本当は翌日にやれる仕事だけど、今日のうちにやってしまって、明日は集中してアイデアと向き合おう」みたいな仕事の仕方が残業時間“増”を招いている。猛省。

最近、自分の中の“おだやか指標”がある。「朝から植栽に水をあげる余裕があるか」「休日に子どもと遊んであげる余裕があるか」「夕飯をつくる余裕はあるか」「毎週noteを書く余裕はあるか」このへんの心の余裕がある状態こそが、自分がちゃんと仕事と正対できるコンディションなのだと、気付けました。世の中は「働き方改革」「働き方改革」と繰り返すけども、結局は自分の中での改革がいちばん大事なのだと。

この「働き方改革」ですが、「働き方改革」にかこつけて、具体策がないままに、残業時間の削減や定時退社を強いる「時短ハラスメント」を感じる時がありませんか?阿藤快さんのように「なんだかなぁ」と心がおだやかではなくなるのですが、世の中には、ちゃんと企業としてレボリューションの姿勢を見せている例もあるので、今回はそんなホワイトな側面を見ていきたいと思います。こんな会社で働きたいですね。いい企業の姿勢は、採用にも直結する。

\ レボリューションッ!! /

サイボウズ

画像5

あるある探検隊in大草原。代弁してくれて、感謝しかない。この広告は入稿データをどこでもダウンロードできるようにしておくべきである。もしくは、ネップリでもいい。上司の通勤経路に掲出したいサラリーマンはごまんといる気がする。

ルールだけでなく、ツールで新しい働き方を

という、おさえのコピーも、シンプルなダジャレながら、ちゃんと商品に落ちていて嫌いではない。このキントーンのように、何かと話題になるサイボウズの広告ですが、個人的には、短編アニメ『アリキリ』が好き。人気アニメ『紙兎ロペ』の原作者であるウチヤマユウジさんが監督なだけあって、掛け合いがクスリとくるので、ぜひ!残業編、女性活躍編、イクメン編、複(副)業編の全4話。働き方改革、楽しくないのはなぜだろうね。

幸楽苑

画像2

「2億円事件」という、衝撃的な見出しは、真意を確かめないわけにはいかず、自然とボディコピーへと誘われる。この広告が新聞に掲載されたお正月の売上はおよそ2億円。その2億円を失ってでも、『働く人の気持ち』を大切にすることを選び、創業64年で初めて休業を決めたそうだ。口先だけでなく、実際にアクションしていることが素晴らしい。

日本の正月を変える事件になってほしい。

この社長のメッセージからも分かる通り、「働き方改革を、お正月にも」という幸楽苑の姿勢は、単に自社だけの「働き方改革」にとどまらず、日本企業の働き方に対しても疑問を呈している

幸楽苑の例のように、「働き方改革」は「休み方改革」でもある。むしろ有給休暇消化率世界ワーストの日本にとっての本質は「休み方改革」の方が近いかもしれない。そんな「休み方改革」の例もいくつかある。

Patagonia

画像3

社員をサーフィンに行かせよう」という、休むことを肯定してくれる解像度の高い精神を掲げているパタゴニア。2019年7月21日の第25回参議院議員通常選挙の投開票日、パタゴニア日本支社は全直営店を閉店しました。従業員全員が家族や友人などの身近な人と、日本の政治、選挙、そして私たちの地球の未来について話すきっかけと時間をもつこと、投票に行くことが大切だと考えた上での決断だったそうです。

僕らには自然世界を破滅させるか、 あるいは僕らの住処である この美しい青い惑星を救うかの可能性がある。 ー パタゴニア創業者 イヴォン・シュイナード

創業者の言葉にあるように、パタゴニアは「私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む。」というミッションステートメントを示している。ミッションにも沿った「休み方改革」、かっこいい。パタゴニア買っちゃう。

REI

画像4

同じくアウトドアブランドの事例。「#OptOutside(アウトドアに出かけよう)」という合言葉のもと、ブラックフライデー(11月の第4木曜日の翌日にあたる日/小売店などで大規模な安売りが実施される。要は超書き入れ時)に、全店舗を休業した。しかも、従業員には給料も支払い、アウトドアに出かけることを奨めている。おそらく、ものすごい損失…

しかし、この取り組みには、多くの人が賛同し、150社を超える企業が同じように「休業」を選択した。しかも、州立公園も無料開放されるなど、たくさんの行動変容を生み出している。どれくらいブランド価値は向上したのだろうか?もはや損失ではない。2016年のカンヌライオンズで、チタニウム部門(最も斬新なクリエイティビティを評価し、社会的成功をおさめた作品が集まる部門)グランプリを獲得した勇敢なアイデア。

--- ✂︎ ---

今日のおだやか指標 ★★☆☆☆

地味に愛しているオリーブと、ユーカリポポラス。梅雨だから、水をあげなくても良い日が続いている。おだやかになりたい。これから暑さも本格化してくるので、お互いおだやかな気持ちで頑張りましょう◎

画像1

▲ 我が家のオリーブ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?