Google Formsを活用した生徒会役員選挙オンライン投票
MIEEですが、今回はGoogle Formsの活用について書きたいと思います。
生徒会役員選挙ではこれまで、役所から借りてきた記載台で記入させ、同じく借りてきた投票箱に投票をさせていました。
そして放課後に委員会の生徒で開票作業をしていました。
欠席生徒数と有効票数を計算して数字が合わなければ、何回もやり直しをせざるを得なく、長いときには最終下校時間に迫るときもありました。
そんなときに、学校DXの一環としてオンライン投票ができないものかと考えました。
オンライン投票の背景
電子投票に関しては、国でも少しずつ進められているところであり、総務省のHPにはそれに関する記載もあります。
地方公共団体の議会の議員及び長の選挙について、条例により電磁的記録式投票機を用いた投票を行うことができるよう公職選挙法の特例を定める「地方公共団体の議会の議員及び長の選挙に係る電磁的記録式投票機を用いて行う投票方法等の特例に関する法律」(電磁記録投票法)が第153回国会で成立し、平成13年12月7日に公布、平成14年2月1日から施行されたそうです。
また、総務省では、「投票環境の向上方策等に関する研究会報告」(平成30年8月)を踏まえ、本年(令和2年)3月に電子投票システムの技術的条件について、タブレット端末等の汎用機の活用を念頭に改定を行ったとあります。
これを踏まえると、今後の選挙で電子投票が増えていく可能性があり、義務教育段階でそれを経験しておいても良いのではないかと思いました。
なぜGoogle Formsなのか
オンライン投票に用いるツールとしては、Google Formsを選択しましたが、MicrosoftのFormsではなく、こちらにしたのにはいくつか理由があります。
まず、Microsoftのサービスを用いた場合、GIGAスクール端末のIDと紐づいてしまい、秘密選挙ではなくなってしまうことです。
これは重要なポイントだと思います。
次に使いたい仕組みがGoogle Formsのほうが整っていたということです。
規定の人数以外の投票をしようとしたら、エラーが表示されて投票ができないようにしたり、選択肢の設け方を工夫するのは、Googleのほうが使いやすかったです。
投票の方法
すべてをオンラインにすることには抵抗があったため、従来のやり方も踏襲したハイブリッド型としました。
具体的にはまず、体育館で集会型で立会演説会を実施します。
その後各クラスごとに投票場に行って投票します。
投票場では、身分証を提示することで、投票用特設サイト(Google Forms)のURLと投票コードが書かれた紙を受け取ります。
この投票コードは、個人を識別するものではなく、あくまで二重投票ができないようにするためのものです。
投票場では、記載台で各自のタブレット端末を用いて、サイトにアクセスして投票します。
なので、投票箱は必要ありません。
不備があればエラーが出て投票できないしくみになっているので、無効票はゼロにすることができました。
正直、これまでの紙での投票だと無効票が一定数出て(多いときにはあるクラスで10枚ぐらい)、大切な票が無駄になっていました。
無効票すべてを有効にしても結果は覆らないかもしれませんが、やはり意見が反映されていない票があるのは残念です。
投票結果は逐一チェックすることができ、当確についてもすぐに知ることができます。
最終的には全員の投票が完了するまでにさほど時間はかかりませんでした。
明らかに紙での投票よりも早く終わっていたと思います。
そして何より最終投票結果を一瞬で知り、公表することができます。
これまで長い時間をかけて開票していたのがなくなるため、働き方改革にもつながりました。
Formsを活用しての役員選挙はおすすめですので、ぜひ他の学校でも試してみてほしいと思います。