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【兎草子】南海トラフ地震臨時情報「巨大地震注意」を読み解く(24/08/08)


日向灘でのM7.1の地震を受け、南海トラフ地震臨時情報「巨大地震注意」が気象庁から発表されました。ということで、全国的にてんやわんやですね。
この臨時情報、2019年の運用開始から初めて出されたということもあって、私たちはもとよりメディアもどう対応していいのかわかってないようです。

南海トラフ地震臨時情報「巨大地震注意」とは

なので、素人なりに多少読みといてみようと思います。
まず、これはもちろん地震予知ではなく、観測結果等に基づく注意報や警報の類でもないということに留意すべきと思います。
過去の世界中の一般的な地震の統計データや南海トラフでの地震の歴史に基づいて、このクラスの地震が起こった場合には1週間以内に巨大地震が起きる確率が平常時より高くなっている、という情報の提供です。
確率が高くなっているとはいえ、巨大地震が起きるときにこのクラスの前触れ地震が必ず起きるわけではありません。むしろ確率的にはいきなり巨大地震が起きることの方が大きい。ただ、このクラスの地震が起きてしまった以上、巨大地震にしっかり備えておきましょう、という注意なのです。

巨大地震注意でするべきなのは「防災行動」

なので、私たちがするべきことは、「防災行動をとる」ことと言えましょう。
個人ですること、すべきこと、地域や自治体がすること、すべきこと、企業がすること、すべきこと、それぞれあると思います。自治体や企業であれば、予め防災計画、特に南海トラフエリアにある場合は、警戒宣言がでた場合の行動指針などを定めているはずなので、それに沿って行動するということになります。
自治体の動きはまだわかりませんが、企業レベルではJR東海が注意期間の1週間程度は、東海道新幹線の三島〜三河安城間で徐行運転すること、海岸部や山間部を走る在来線特急の一部を運休することを発表しました。また近鉄も同じ期間伊勢志摩方面の特急を宇治山田や五十鈴川までの運転とすることを発表しました。これらは予め定めてあった計画にそったものと思います。明日以降各自治体や企業がそれぞれの行動をとるものと推察します。
ちょうどお盆の時期にかかりますが、もしかすると太平洋沿岸部で行われる花火やお祭りなどのイベントは中止になるかもしれないですね。残念ですが、リスクを最小限にするということではやむをえないことと思います。

個人のレベルの防災行動(1) 防災備蓄

個人のレベルでは、防災行動としては、「食料や水、生活必需品の備蓄」「避難経路や家族の連絡方法の確認」ということになろうかと思います。
すでにX(ツイッター)などによると、各所で飲料水の売り切れなどが起きているようですが、実際に宮崎以外では災害が起きたわけではないので慌てない方がいいと思います。
水は、飲料水と生活用水がありますが、前者は空いたペットボトルに水を詰める等で2-3日はもつはずです。また生活用水は風呂に水を溜めるのが有効ですね。
食料は平常時から冷蔵庫を完全に空にしないことと、インスタント・レトルト食品や乾麺・カップ麺などをローリングストックにすることで、3-4日から1週間程度の在庫ができるはずです。停電になれば冷蔵庫は使えませんが、
冷蔵庫の食品を腐らせる前に食べ進むことで一日二日はしのげるはずです。
あと意外に便利なのは、紙皿、紙コップ、ラップの類。これは水道が使えない時に便利です。
生活用品では、まず電池、バッテリーの類。モバイルバッテリーは常日頃から満充電を維持することを心がけましょう。できれば複数あると安心ですし、大容量のポータブルバッテリーがあるとさらに安心です。最近のポータブルバッテリーはAC出力が大きいものもあり、短時間であれば冷蔵庫などを稼働させられるものもあります。ポータブルバッテリーとセットの太陽光発電パネルもいいです。我が家ではここまでを備えています。
そのほかでは、ティッシュやトイレットペーパー、女性の衛生製品など。これらは常日頃からローリングストックするのがいいです。どうしても避難所などに行かなければならない場合は、寝袋や簡易テントもあるといいですね。我が家は簡易テントはまだ用意していないですが。

個人のレベルの防災行動(2) 避難経路と連絡方法の確認

もうひとつ大事なのは、万が一の場合の避難経路や避難場所の確認と、家族間の連絡方法の確認です。

私の場合は、マンションの9階住まいなので、マンション内もしくは近隣の火災以外では逃げないでとどまるが基本です。いずれにしても、火災の場合の避難、津波や大雨・洪水など水害の場合の避難に分けて考えておいた方がいいと思います。特に津波は時間との勝負になるので避難できる高い建物、高台とそこへの経路をしっかり確認することは大事です。
なお、地震の場合は火災と津波と両方起こる可能性があるわけですが、どちらへの対処を優先するかは、その時に判断するしかないのかなとは思います。

家族間の連絡手段については、東日本大震災などで、電話は基本的に繋がらない、X(ツイッター)などのSNS、特に海外にサーバ/データセンターがあるサービスが強いということがわかっていますので、それらを二つ以上使えるようにしておくのがいいと思います。

初めて接する「巨大地震注意」の情報。あまり踊らされ過ぎず、冷静に、ただ確実に防災行動を取りたいと思います。


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