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【旅日記】京都冬の旅(5)神護寺から北野へ

高山寺からバスに乗り二つ目の高雄バス停で下車しました。
これまでは以下に。

高雄バス停付近は、栂尾と違って多少住宅が立ち並ぶなど、いかにも山あいの集落という雰囲気です。
神護寺は地図でみると、ここからすぐ目と鼻の先と思っていたのですが、甘かった。バス通りの片側は谷底で川が流れていますが、まずはその谷底まで数十メートルの高さを下って橋を渡るとようやく神護寺の参道入口という具合です。

高雄バス停から神護寺への下り口。雪が凍っていて怖かった
清滝川にかかる高雄橋
神護寺参道入口

赤い橋はいかにも神社への入口という感じ。左手にお休み処がありますが、まずは賛同を上ります。ひたすらほぼ階段。下った分の倍以上、神護寺の山門までは120-130メートルほど登らればなりません。先ほどの谷底へ下る道には日が当たって雪が溶けてましたが、こちらは北側で雪かきはしてあるものの階段がところどころ凍っていて危ない。安全そうな位置どりをしながら慎重に上ります。

階段が一旦切れた上り坂の途中には茶店が何軒かあり、うち一軒が営業していましたが、ここで休んでは動けなくなります。帰りに寄ることにしてまずはひたすら上ります。

最後にまた階段が続き、ようやく神護寺の威圧感のある山門が現れました。
なんだかんだ言ってしっかり雪かきしてくれていたんだというのは、後でわかります。

神護寺山門

山門脇で拝観料を払うと、「かわらけ投げはいかがですか」と聞かれました。普段はそういうことはしないのですが、つい反射的に「お願いします」と言ってしまいました。
そんなわけで割れないようにかわらけをポケットに入れて門をくぐります。

すると、そこにはこれまでとは全く違った白い世界が待っていました。
わずか真ん中の参道だけが雪かきされていますが、それ以外はほぼ真っ白。しかも結構な量です。
それは奥の方の日が当たりにくいところに行くと顕著で、試しに足を突っ込んでみたところ、30センチ以上ありました。本当はそれだけ雪が積もっていたということです。下からの参道を神社の方々が雪かきしてくれたのかと思うと、思わず賽銭を奢りたくなりました。

神護寺境内
神護寺大師堂

神護寺の中心である金堂へはさらに階段を上ります。ここも慎重に。
そしてようやく金堂に到着しました。
この中に、昨年国立博物館でお会いした十二神将がいらっしゃるのです。

金堂への階段
神護寺金堂

靴を脱いで本堂に上がらせていただき、お賽銭を入れて正座してお詣りさせていただきました。
そのあと、少し移動して左右に並べられている十二神将の顔をできるだけ近くから拝ませていただきました。

お堂の一角が僧の詰め所になっていて、お守りなどを販売していますが、御朱印を書いていただけるかと聞いたところ、大丈夫ということでしたのでお願いしました。
実は、高山寺で鳥獣戯画のデザインのご朱印帳を売っていたので、つい衝動買いしてしまっていたのですが、これまで私は御朱印をいただくという習慣がなく、若干どうすればいいかわかってませんでした。

御朱印は、本来ご朱印帳に筆で直接記帳していただくわけですが、大勢が訪れる寺社や季節ものなど特別なデザインのものは、予め作っておいたものをいただいて、自分でご朱印帳に貼るまたは挟むということもあるようです。
神護寺でも何種類かと図柄があり、基本以外のものはすでにできている紙をいただく形ですが、基本のものは書いていただけるということだったのでお願いしました。
「少し時間がかかりますので、そちらでお待ちください」と言われて何のことやらと思っていたのですが、書いていただいた御朱印は、それはそれは立派なものでした。
御朱印書くというのはきっと若い僧の修行でもあるのでしょうね。

御朱印をいただき、いざかわらけ投げへ。
案内にそって進みますが、随分と歩かされて、着いたところは谷を見下ろす崖の上でした。ここから谷に向かって投げていいと。
なんと、雄大なかわらけなげでしょう。これはやることにしてよかった。

まず様子見で一投。多少軽めに投げたのに予想外によく飛び、遠くまで飛んでいきます。
それならば、と。2投目、3投目はフォームを意識しながら思い切り谷底へむかって投げてみます。2投目は少し向きが曲がってしまいましたが、3投目は綺麗に谷に向かって飛んでいきました。
いやー、気持ちいい。

かわらけ投げの場所。遠くに見える谷底近くまで飛ばせる

そんなもの投げてSDGs的にいいんだっけと思い掛けましたが、かわらけは漢字で書くと「土器」。つまり土を捏ねて素焼きにしたものなので土に帰るのです。極端に大量でなければ問題ないのでしょう。

ということで、神護寺参拝も無事に完了。再び山門まで戻って、賛同を下ります。
帰りのお楽しみは、もちろん茶屋への立ち寄りです。お昼の後ですが、しっかり運動した後でしたので、みたらし団子をいただきました。幸せ。

みたらし団子。ちゃんと5つ。
茶店

高雄バス停から京都市街へ戻ります。
高雄・栂尾まではJRバスと京都市バスが運行していると書きましたが、この辺り高雄周辺の区間では、日中はJRバスと市バスで1時間に3本となりますが、きっちり20分間隔となるようにダイヤができていて素晴らしい連携だと思いました。もちろん市街に入るとルートや行き先は違うのですが、今日通常車でもない2社が連携して郊外区間で使いやすさを高めるというのはすごいことです。
よくあるのは、2社運行していて、片方が毎時2本、片方が毎時1本だったりすると、2社がほぼ同時に出たりして結局利用者にとっては毎時2本と変わらないことになることってよくあるのです。

うとうとしているとバスはいつの間にか仁和寺の前。ここから龍安寺、立命館大前を通って北野へ。どのバス程度降りようかと思いましたが、北野天満宮の賛同を最初から歩きたかったので、北野白梅町で下車。というか、JRバスって市街地のバス停が市バスと比べて間引かれていることを知りました。

宝くじ売場があったので、お参り前に買って願掛けすることにします(笑)。
数分歩いて一の鳥居へ。地図では参道はもっと長いように感じましたが、そんなでもありませんでした。高雄のお寺と違って人で賑わっています。

一の鳥居

まずは参拝。太宰府、湯島天神、亀戸天神、鎌倉荏原神社、防府天満宮と主な天神様の元を訪問してきましたが、最後に総本山。
せっかくなので、御朱印を書いていただける聞いてみたら、こちらも直接書いていただけるとのことだったので、ありがたくお願いしました。ここでは達筆な巫女さんが書いてくれます。

北野天満宮
境内の梅の蕾

本当はこの後天満宮脇の梅園を見学しようかと思っていたのですが、まだ蕾ということで断念。入園料1,200円と高いですし。
そんなわけで、一の鳥居近くの粟餅屋さんへ。賑わっていましたが、幸い席が空き、美味しい粟餅をいただきました。粟ってこんなに美味しいんでしたっけ、というくらい。

粟餅
粟餅の澤屋さん

夕食もこの近くの上七軒で予約していましたが、時間がだいぶできてしまったので、一旦ホテルへ戻って休んでから出直し。片道30分くらいかかるのでちょっと面倒なんですが、カフェで2時間潰すのも嫌だったので。

そんなわけで京都最後の夜は、上七軒のお店で、ステーキ重をいただきました。とっても素敵なお店でお肉も柔らかくて美味しかったのですが、終始お客さんが他にいなくて、大変きまずくて、さっさと食べて帰ってきてしまいしまた。でも京都で肉が食べたなくなったらいきたいお店でした。
それにして、さすが上七軒。先斗町あたりと違って観光客皆無のため、予約してなかったら、おいそれて入れませんね。

ステーキ重。肉がぎっしり。
お店の構え。看板はない。。

今回の推しの京都旅はこれで終了です。
全部で9つの寺社を拝観しました。全部は書ききれて今ませんが、特別拝観をさせていただいた仏像や建物も多く、充実した旅でした。
次は、できれば春の京都旅を楽しみたいと考えているところです。

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