【解呪】守りたいコンプレックス
自分の中の呪いを解くための散文。一部、特定の個人に対するメッセージが含まれますが、皆さんのうちどなたへのものでもありません。また、文中のエピソードも最近のものとは限りません。
「立て続けに複数の人とトラブルを起こしたらしいよ、人間としてまずい人っているよなあ」
そう呟くことで守られたコンプレックスは、今もあなたのそばで元気にしているのでしょう。
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ロジックは簡単で、自分に自信が持てないがゆえに、他者からの評価に期待する。そのくせ自己肯定感の低さに引け目があるから、自らが認めた特別な人からの評価しか受け付けない。それどころか、特別に見えない人間を見下す態度を隠そうともしない。可哀想な自分への同情と肯定を求めるくせに、私は可哀想なんかじゃない！ってことですか？
虚勢と言ってしまえばそれまでだが、そういう自己表現が虚勢に見えるか、自信に見えるかは、当人との距離感次第、というところが曲者なのだ。自信があって自分の軸があるように見える人間に近づいたら、出てきたのは不安で不安でたまらない子供だった、なんて、はっきり言って詐欺だよ。
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自分が認めた他者から、自分自身が特別扱いされないことに耐えられなくて、攻撃することでしか自分を守れないなんて、世間ではこれを悲しきモンスターと呼ぶんでしょうか？
出来事への解釈と、解釈に基づく行動、その表現の場を選ぶ理性、それら全てがコンプレックスを守ることへ作用するだなんて人間はかくも気高くありづらい。
美しさも強さも気高さも、称号ではなく状態なのだ。であれば私は獲得の蓄積よりも、忌避の集積によってそう在りたい。内側に何を詰めるかよりも、何を踏まずに立っていられるかで勝負がしたい。
それが例えば、弱い私が嫌い、じゃなくて、強い私が好きなのだ、に繋がる道だと思うから。
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コンプレックスは、自分自身のある性質を嫌うことから始まる。嫌いであればあるほど、自分を押さえつける力が強くなる。そうしてだんだんと引力は影響範囲を広げてゆく。
そんな人間に「ありのままの自分を好きになればいいのよ」、な〜んて、恵まれた人間はさぞ綺麗な世界に住んでいるのね！って感じ？
○○な自分が嫌いな人間がそこから脱却するためには、逆に●●な自分のことは好きになれるのか、という問いに対峙するところからだと思う。あなたが自分に与えている評価は、そもそも評価されるべきことなんでしたっけ？
万が一、駄々を捏ねるのを楽しんでいるのだとしたら、結構な趣味ですこと。自覚した上で嗜む分には、ここではない何処かに行って、ご自由にどうぞ。
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目を逸らすこと、解釈や判断を保留すること、そうして忘れていくことを、自分を守る一つの手段として、大いに活用していってくれれば、と思う
けど、お前にだけはもう教えてやらない。いつまでも失礼だと信じていればいいよ。私より。