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割れた鏡が教えてくれたこと

先日、自宅にある鏡がひび割れていることに気づきました。
長女(小3)に探りを入れてみると、どうやら子どもたちだけで遊んでいる時に、次女(年長)が割ってしまい「怒られるから内緒にしておいて」という話をしていたようです。

翌日、頃合いを見て次女と一対一で話をしました。
割れた鏡が見えるところで、膝にのせて抱っこをして、何が起こったのか、ゆっくりと順を追って確認しました。答えるのは勇気がいるだろうな、と思う問いかけを、音を立てずにガラスのコップを置くようなイメージでそっと並べました。
次女は途中で涙をポロポロとこぼしていました。
鏡は妻のものだったので、「謝った方がいいよね」と促し、謝りに行くのを見守りました。謝りに行くまでに2、3度こちらを振り返ったので、その都度うなずいて、謝りに行くのを見届けました。

その流れで長女に、「内緒にしておいてと頼まれることがあっても、それを他の人に言わないでおくべきかどうかは自分で考えて」と話しました。
そうすると、学級内で起こったトラブルで「先生には言わんといて」と友達に言われたことがある、という話をしてくれました。登場人物がたくさんいたので、図を描いて整理しながら話を聞き、自分の考えを伝えました。

こうした一連のできごとの後、頭に浮かんだのは「自分はふだん子どもとよく話をしているか?」という問いです。

自宅で仕事をしているので、同世代の会社勤めの人と比べると、子どもと一緒に家で過ごす時間は長い方だと思います。時には「一人ずつ順番に話して」と言わないといけないくらい、子どもたちはよく話しかけてきます。
だからよく話をしている―そう思っていました。でも、今回のように話をしたのは久しぶりだなと感じました。

今回の件で改めて気づいたことは、人は話したい事だけをよく話し、話したくないことはなかなか話さないということです。文字にするとすごく当たり前だし、自分だってまったく同じです。でも当たり前のことって、油断すると頭から抜け落ちてしまいがちなものですね。

「子どもとよく話をしているか?」という問いには、頻度や時間だけでなく、話の内容もふまえて考えてみる必要があります。

自分の経験から考えると、やっぱり物をこわしたとか、友達を泣かせてしまったとか「失敗したこと」ってなかなか言い出しにくいこと。
これからは、そういう失敗談を、たくさん話してもらえる関係性を娘たちと築いていきたいと思いました。









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