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大好きとは言えないけれど、愛おしい街へ

3ヶ月のハノイ生活に、あと2週間ほどで終わりを告げようとしている

3月から渡越して、あっという間の3ヶ月だった

私はこの街に少しでも馴染めただろうか
私はこの街で少しでも成長できただろうか

正直わからない

ただ、キャリアやプライベートや恋愛について、とことん苦しんだ3ヶ月だったのは間違いない

友達もいない
言葉も通じない異国の地で
孤独に耐えて
本当に想定外だったけど、恋に落ちて
たくさんの後悔と、思っていたよりもできない自分に対しての嫌悪と向き合った

きっと胸を張れる3ヶ月ではない
ただただ、悔しい


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ハノイが好きかと聞かれると、正直いつも言葉に詰まってしまう
だからとりあえず、ご飯がおいしいと答えてその場をやり過ごす

四六時中クラクションが鳴り響いているのも
お気に入りの靴が泥にまみれるのも
部屋にたくさんゴキブリが出るのも
轢かれそうになりながら道を歩くのも
バイクがないから外に出るたびにGrabを呼ばないといけないのも
ベトナム人にベトナム人だと間違われて猛烈な勢いでベトナム語を話されるのも
ぜんぶ、ぜんぶ嫌だった

それでも今私は、この街を愛おしく思っている

適当で大雑把でルールが守れない、それでも愛嬌があって憎めない
そんなベトナム人が作った街なのだから、きっと街自体に愛嬌があるのだと思う

だから、嫌なことがたくさんあっても、きっと私はまたこの街に戻ってくるし
もっともっとベトナムのことを。ハノイのことを知りたいと思っている

大好きとは言えないけれど、愛おしい街。ハノイへ。

次までに、私はベトナム語を少しでも話せるようになって
もっともっと人間的にも成長してみせるから

もっともっと成長した姿で、ビアサイゴンで西湖に乾杯をしてみせるから

その時は、モー!ハイ!バッ!は嫌だけど
一緒に乾杯してくれると、嬉しいな

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