日常で使う言葉をアップデートする : Update the world #1
今日、news zeroのweb番組「Update the world」を見て、感動したので関連してこの記事を書いています。
この番組は、SDGsを軸に価値観のアップデートをしていく番組で、今回(初回)のテーマは「LGBTQ」。
普段あまりテレビを見ないのでTverで生配信という形も嬉しかった。
アーカイブ配信もあるみたいなので(たぶん)詳しい内容についてははそちらを見ていただくとして、私はこの番組を見て感じたことをいくつかまとめていこうと思う。
*LGBTQの人たちに対して差別的なのはもちろん良くないけど、まったく普通のこととして扱ってしまうのも怖いところもある。
というのは、例えば相手がセクシャルマイノリティだとカミングアウトされたときに「へぇ〜そうなんだ」と思って、何の気なしに他の人にもそれを伝えてしまったとき。
本人の了承なく性的アイデンティティを他者に伝えてしまうことを「アウティング」と言うけれど、これは時に当事者に大きすぎるストレスやダメージを与えてしまうこともあるとっても重大な問題(アウティングが原因で自死を選択してしまった人もいる)。
フラットに接することができるのは良いことかもしれないけど、セクシャルマイノリティの人が差別や不当な扱いを受けているという事実はあるわけで、ハレモノ扱いするのは良くないものの、まったく配慮をしないというのもまた良くないのかなと学んだ。
*「赤ちゃん、女の子?男の子?」と聞かれた母親が「今は女の子かな」と答えた話
人の性的アイデンティティは様々だし、一人の人の中でも移り変わることもある。だから、生まれた時点で身体的特徴で「女の子」と判断された場合でも今後その子がどのようなアイデンティティを確立していくかはわからないので、この回答の仕方には「なるほど!!」と思った。
(新春の逃げ恥スペシャルで、子供がどのような性別になってもよいように、男女どちらで通用しそうな名前をつけるというシーンがありましたね。それに通じるものがあるなぁ。というか逃げ恥スペシャルは本当に感動したので、別記事で書こ)
*自分は「アライ」(セクシャルマイノリティのサポーター)だというシグナルを発信することの必要性
「私はカミングアウトされても大丈夫ですよ、と伝えるにはどうすればいいか」という質問が出たときの話。
辻さん(株式会社arcaの代表でクリエイティブディレクター。news zeroの水曜日コメンテーター)が「私は「今は、男性のパートナーがいます」と言うようにしている」とのこと。
「今は」という言葉には、過去、そしてこれから必ずしも男性と付き合っているわけではないという含みを持たせられるし
「パートナー」は、「彼氏/彼女」のように性別にとらわれないワードチョイス。
だから、「この人なら自分の性的アイデンティティを伝えられるかもしれない」という安心感を持ってもらえる可能性がある。
カミングアウトをしないという選択をしている人ももちろんいる一方で、話したいけど誰に話していいのか判断が難しい、、と思っている人もいるだろうから、可能なら、こういうワードを選択していきたいなというところ。
ちなみに私は、自分の性を「今はシスジェンダー(体の性と心の性が一致している)でヘテロセクシャル(異性愛者)」と思っている(人に聞かれたことはないので、言ったことはないけど)。
いわゆる「マジョリティ」にもカテゴリーの名前があるわけで、「シスジェンダー」や「ヘテロセクシャル」というような言葉を使うことでマジョリティ/マイノリティという、どうしてもパワーバランスが発生してしまいそうな分け方以外の、区別の仕方ができるようになるんだと思う。
(ちなみに、例えば「ヘテロセクシャル」の人の中にも「サピオセクシャル」(知性に惹かれる」や「デミセクシャル」(信頼関係が構築された相手に惹かれる)など、数え切れないくらいいろんな性のあり方があるので、もはやマジョリティとは存在しないのでは?と思えてくる)
自分の価値観や使う言葉をアップデートするというのは、時に面倒だったり恥ずかしかったりするけど、でも、それによって救われると思ってくれる人がいるのであれば、常にアンテナは張っていきたいな。
写真:ミャンマーのどこかの写真。きれいだねぇ。