松尾芭蕉について考える_230415
僕は松尾芭蕉(1644-94年)は立派な人だと思っている。何も考えを整理することなく、漠然と、俳句を大衆の低俗な娯楽から雅な文化に昇華させた立派な人物だと理解している。これからしたいのは、芭蕉のすごさについて一つ一つ丁寧に実感しながら考えることである。
注意すべきなのは、他人の芭蕉に関する評価を知識として吸収したいのではないということ。つまり、他人の芭蕉に関する評価を記した本を読み、まとめることが目的ではない。ショーペンハウアー『読書について』の「思索」の章の内容を意識して自分で考えたい。そのためには芭蕉について僕が感じることを明確にしていく必要がある。
そもそも俳句を特別好きではない自分が、なぜ芭蕉に関心を持っているのだろうか。まずは、自分と芭蕉との接点を見つけたい。印象に残っている句がある。
比良三上 雪さしわたせ 鷺の橋
これは、滋賀県の琵琶湖大橋の上に立てられている説明用の看板に記されている句である。またこの句は、近くの浮御堂にも立派な石碑に刻まれている。次回、この句に僕が関心を持つ理由から始める。
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