引用日記③

書くことは思い出すことだ。だから日々、いろいろなものを見て、頭のなかに静止画や動画としてストックしていってほしい。頭のなかの倉庫から取り出した風景を、実際に見た風景に近づけるために言葉で再構築する。そのとき詩は生まれる。欠けた何かを補うための言葉、不鮮明な何かにピントを合わせ鮮明にするための言葉、それこそが詩だ。あなたの記憶のなかにも短歌の材料は眠っている。

木下龍也『天才による凡人のための短歌教室』(ナナロク社、2020年)

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