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IRとハピライン乗ってみた。
「18年前の北陸線」を楽しんだ僕。ここから関西へ戻るが、途中、石川と福井で寄り道したい鉄道に乗ってくる。
金沢駅でびっくり
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北陸新幹線で糸魚川から金沢へ。電車を降りて、ホームの喫煙室を見るとテレビで見慣れた政治家がいて心の中でびっくりした。
え!!石破さんや!!
昨日の石川県金沢市で行われた青年局・女性局主催の公開討論会の様子です。「候補者間指名質問」ではたびたび笑いも起きました。#総裁選 #石破茂 #公開討論会 pic.twitter.com/GTsl0PaglP
— 石破茂 (@shigeruishiba) September 16, 2024
スーツ姿で一服している石破茂さんがいた。Xを見るからに金沢での「公開討論会」帰りと思われる。新幹線改札口へ向かう道中にはSPと思われる厳しい真顔で赤い旗のようなピンバッジを付けたスーツの人たちをたくさん見かけた。総裁選に出馬している大物国会議員だけある。
IRいしかわ鉄道
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物々しい雰囲気で緊張しながら、改札を出場。IRいしかわ鉄道の改札へやってきた。
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2024年3月15日まではJR西日本の管理で特急に乗るたくさんの人で賑わっていた。この翌日、新幹線が敦賀まで開通し、IR管理へ移行、以前よりまばらになり、地元客と能登へ行く人たちぐらいになった。
3セク天国
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になりきれてないJRカラーの電車
時期に水色に染まるけども。
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泊駅まで行くロングラン列車。
「あいの風ライナー」という快速もある。
特急だらけだった半年前とは打って変わって、普通列車だらけ。
だが、車両の種類はたくさんある。
IRいしかわ鉄道(水色の電車)
ハピラインふくい(ピンクと黄緑の電車)
あいの風とやま鉄道(青と緑の電車)
JR七尾線(茜色の電車)
和倉温泉行き特急「能登かがり火」(白地に黒と青帯の電車)
北陸本線を引き継いだ第3セクター鉄道(3セク)が3社集結、これに七尾線を加えると4社が一緒に集まる。「特急街道」が消えた代わりに「3セク天国」と化している。北陸新幹線に並行する3セク鉄道が一堂に見られるのはここが唯一だ。
七尾線
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北陸新幹線金沢開業でJRとして飛び地となった。
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会社ロゴ以外ほぼ一緒の双子。
七尾線の普通電車もJRとIRの2社が担当。七尾線がIRの線路を走るコストを抑えるために、相互乗り入れ体制にしている。ロゴ以外はステッカーを含めて共通仕様で揃えている。七尾線は金沢〜津幡間でIRいしかわ鉄道を通る。
まだいる特急
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サンダーバード増結用だった一部が金沢に残留。
七尾線特急として使用されている。
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9ヶ月も運休してるが復活はあるのだろうか?
七尾線には特急もある。和倉温泉行きの「能登かがり火」と観光特急「花嫁のれん」の2種類。しかし、「花嫁のれん」は令和6年能登半島地震以来運休している。2024年3月までは「サンダーバード」も乗り入れ、大阪〜和倉温泉間を乗り換えなしで結んでいた。
普通列車小松行き
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空色の爽やかなカラー
金沢駅からは小松行きの電車で終点まで乗車する。短距離ながら両数は4両と多め。JRだった頃からこの区間は本数と両数が多めに設定されている。
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臙脂、藍など加賀友禅の5色がモチーフ。
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御堂筋線みある深めの赤。
車両は空色がベース。アクセントには「加賀五彩」と呼ばれる加賀友禅に使われる伝統色が用いられる。
臙脂、草、藍、黄土、古代紫の5色が編成によって変わる。この日は草色+臙脂色だった。
IRの車両はJR西日本から引き継いだ。広告と外装が掛け替えられたぐらいで関西チックなインテリアは健在。車内の自動放送もJRで使われていたものを一部アレンジして使用している。
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線形はストレートで普通列車とてスピードが出る。特急が消えたことで通過待ちのタイムロスも消えて全体的に所要時間は短くなっている。
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奥にSLが見える?
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北陸新幹線敦賀開業と同日にできた新駅。
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北陸新幹線をテーマにした鉄道博物館。
運転シュミレーターや新幹線が見られるデッキがある。
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お色直しされてピカピカや。
小松駅
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30分で小松駅に到着。新幹線が併設されている高架駅だ。ここから再び新幹線に乗り込んで福井駅へ。
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ダンプカーとシャベルカーの迫力がすごい。
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小松から福井駅へ。新幹線改札から在来線へ乗り換える。
ハピラインふくい
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新幹線より始発で行きたい人はここから大阪や米原へ
向かうことになる。
福井県内の北陸本線は「ハピラインふくい」へ引き継がれた。会社名に“鉄道”が入らないというのは「京都丹後鉄道」を運営する「WILLER TRAINS」でもあるが、こちらは路線名含めて“鉄道”というワードがない。派手な印象あるネーミングだが、車両も派手。
派手な電車
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ピンクと黄緑がキーカラー。
ド派手でポップな仕上がり。
車両はピンクと黄緑をキーカラーに花びらが舞うようなデザインにしている。都道府県幸福度ランキング1位という実績にちなみ、明るく親しみやすさを表現している。ピンクの電車は珍しくないが、名前含めて、なかなかインパクトはある。
今日出会ったタイプとは別に全面ラッピングされた特別仕様車もいる。
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IRと同じく北陸本線。全体的にスピードは速い。
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ライブのときって越前たけふ駅も最寄りやったりするんやろか。
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電車と同じピンクの駅名看板。
だが、JRのを流用した青いのもある。
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新幹線「越前たけふ」からはかなりの距離。
地位低下が懸念される。
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敦賀駅手前では「北陸トンネル」を通過。全長約13㎞のトンネルでは最高速度で駆け抜ける。トンネルを抜けた後は気温差で外が曇って見えなくなっていた。
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今どきの電車やな。
敦賀駅手前では交流と直流の電流を切り替える地点「デッドセクション」を通過。しかし、乗った電車が新しく、停電はおろか電光掲示板も消灯しなかった。電気が再起動する音だけ聴こえたが、わかりにくい。電車の進化を実感する。
敦賀駅
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敦賀駅に到着。折り返しは「快速」として福井まで戻る。特急代替として朝と夜に設定。新幹線が通らない旧特急停車駅、武生や鯖江へも最速で行くことができる。
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新幹線が運転できない関西、東海から福井までの最終電と福井から逆方向の最始発もハピラインが敦賀駅で接続することで担っている。JR側では「臨時快速※」と呼ばれる特別列車が毎日運転されている。
※米原〜敦賀間で運転される快速列車。全車自由席で新快速用の4両が担当する。元は特急「しらさぎ」の最終列車と始発だったが、新幹線が対応しきれず廃止。同じ時間で運転する快速に格下げされた。「臨時」と名乗るが曜日は関係なし。
2区間乗ったいずれも2024年3月以降初めての乗車。JR時代にたくさん乗った区間で、普通列車でも乗ったことがある。
新幹線ができて、蓋を開いてみれば、長距離の多くを新幹線に明け渡し、地域輸送で細々としている印象はある。それでも、ハピラインに関しては新幹線でカバーできない都市や時間帯で「快速」が補完している。次は快速に乗って、環境の変化、空気の違いを感じてみたい。
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