サイコロきっぷ5投目(姫路→大阪+ボーナスステージで京都へ帰る)
区間運休という憂き目に遭い、救済の普通列車に乗車。豊岡始発に変更された特急はまかぜに乗り換えが成功し、姫路まで南下してきた。ここからはJR神戸線を東へ進み、大阪を目指す。
座席大回転祭り?
姫路から列車は逆向きに進む。足元のペダルを踏んで、座席を大回転させる。ある種のお祭りみたいなイベントで、僕は「大回転祭り」なんて呼んでる。
僕の真後ろ、さらに後ろと人がおらず、楽に大回転させられた。しかし、僕と同じ列の逆サイドはなんか知らんぷり。最前に座ってたお姉さん動かしたそうに後列見つめていたが、イヤホンしていた男性2人はその目線に見向きもされず、お姉さんは諦めてしまっていた。
新快速や私鉄特急でもそうだが、なぜか向きを変えずに逆向きで座りたがる人はちょいちょいいる。ラジオのパーソナリティがこの話題で「気分悪くない?」みたいな話を最近していたが、どういう心理なのか。特急だから快適に座りたいが、どうも声をかけづらい。協調性が試される気がする。
待機中
悩ましい光景を見ているうちに貨物2本と普通列車に追い抜かされた。放送が入って、発車順がこの列車に周ってきたことが知らされる。停車している間に遅れは1時間に迫るまで広がった。
姫路出発
姫路を出発。普通列車の後ろをストーキングする形になるので速度は遅い。こうなることと思って『靴の花火』『晩餐歌』などのゆったり目の曲をセレクト。
本領発揮
加古川駅で普通列車が待避した途端、ギアが上がってくる。最高時速130㎞まで加速し、本領発揮のときが来た。
僕の選曲も本領発揮。高速走行に合う『八月、某、月明かり』『綺羅キラー』が気持ちいいし、また涙した。
大都会・神戸
明石、神戸、三ノ宮と停車。ロープ式ホーム柵や並走する私鉄、神戸のビル群は2時間前とは全く違う景色。さっきのがまぼろしにも思えるほど。
田舎のディーゼル特急vs都会の私鉄
山陽電車、阪急電車とも並走。都会のど真ん中を駆け抜けるライバル私鉄が見えるのは都市の象徴と言えよう。
城崎温泉を出発して約3時間半、大阪駅まで戻ってきた。「はまかぜ6号」はここまでだが、名前を変えて続行運転する。
らくラクびわこ4号
はまかぜ6号改め、らくラクびわこ4号。大阪駅から草津まで運転される通勤特急だ。他のはまかぜは大阪駅到着後、京都の車庫に回送されるだけだが、帰宅ラッシュに当たるこの列車だけは滋賀まで足を伸ばして、通勤客を拾う。草津まで寄り道してから京都の車庫に帰っている。
ゲームで言えば「ボーナスステージ」となるこの列車。この繋がりを知ってるオタクは予約せずにいられない。遅れで運転できるかわからなかったが、「この列車は大阪駅かららくラクびわこ4号として運転します」という放送で安堵した。
誰やねーん!
だが、表示にはこの列車の情報がまるで無い。矢印と「列車がまいります」という表示だけなのが、少し不気味に見える。とはいえ、膨大な列車を捌くとなるとこんなエラーも起こり得る。
「おまえ誰やねーーん!!」って言われそうだ。
秒で清掃、秒で去ってく
はまかぜ6号の客を全て下ろして「回送」に切り替え、扉を閉め、清掃、座席回転して整備、それから乗車となる。整備や新快速に譲るために30分は停車するのが通常。だが、この日は大幅に巻いて発車。隣の新快速に道を譲らせずに10分弱で大阪駅をあとにする。
さっきの賑わいとは一転したガラガラの車内だが、スピードは変わらず。先行列車がおらず、新快速を振り切るように爆走する。
昔のはまかぜは電車より加速や最高速が弱かったが、現代のはまかぜ、らくラクびわこのハイパワーエンジンは新快速レベルの高性能だ。
ほぼほぼ詰まらずに京都駅までやってくることができた。大阪駅と京都駅の時点では30分まで遅れが縮まり、到着することができた。
トラブル3連打の原因
旅して3日後。「車両トラブル」「信号トラブル」「信号の確認」に関する一連の騒動と原因が公表された。それによると、僕が巻き込まれた「信号の確認」が運転指令員のヒューマンエラーだったことがわかった。
貨物列車の長さに入る線路が足りないことを把握していないままに進入を指示。その結果、新快速などが走る線路を塞ぎトラブルを引き起こしたというもの。
いろんなトラブルを見聞きしてきたが、ここまでのエラーはあまり聞いたことがない。そもそも24時間以内に3つ別々にトラブルを引き起こすというのも前例を聞かない。新たな反面教師として教育されることだろうが、関西おったらちょいちょい起こってない?
旅の総括
何はともあれ、サイコロきっぷ往復に加え、ボーナスステージも楽しんだこの旅。最悪なように見えて、僕にとっては最高で思い出が深いし、おまけまで堪能できた。ストレスと食べてなさ過ぎてかなり頭痛が酷かったが、貴重な経験ができたように思う。
こんな旅をできた全ての鉄道関係者に御礼せずにいられない。どんなことでも無事に帰れることが何よりだっていうのもわかった。
懲りずにたくさん列車乗っていきます。
ストリートミュージシャンの投げ銭のような感覚でお気軽にどうぞ。