早い、安い、うまい、けどしんどい。
「大回り乗車」をしていて時々改札内店舗で腹ごしらえすることがある僕。おいしいものに多く巡り会ったりしてきた。
そんなこないだは試しにJR京橋駅環状線外回りのりばにある「吉野家」に立ち寄ってみた。店内に入って「お好きなところへどうぞ」と座ると目星をつけていた『麦とろ牛皿御膳』を即座に頼んだ。
あんまり感覚は分からないが、「そこそこ早いんちゃうかなぁ」ってスピードでやってきた。オクラととろろの粘りで元気が出そうで麦ご飯も美味しく、牛皿ももちろんうまかった。
しかし、おかわりを頼もうとすると相手は外国人で新人っぽく、通じてないみたいであたふたしてた。それから電光石火の速さで店長さんらしき人がやってきて、明るく鋭い眼差しで「白ご飯で良いですか」と聞かれて、少々もたつきながら「普通」盛りを注文。そして、その出てくるスピードも同様。その上、従業員扉の真前で扉がサッと開く風までもがえげつないスピード感を物語っていた。
数年ぶりの吉野家でおかわりシステムを分からなかったというのも大きいが、環境がギスギスしている店舗だったということもある。特に京橋駅は学研都市線と東西線、京阪、地下鉄が乗り入れる「大ジャンクション」で駅前は「京阪モール」やCMでお馴染み「グランシャトービル」などがある屈指の繁華街という人の往来が多いところ。そういうことからハイなスピードが要求されるだろう。
僕はというと時間を気にする性格で時間に遅れそうなときほど少しは無理をする気になれるが、仕事はそうもいかない。以前メンタルを崩して鬱の一歩手前ぐらいまで行ったという過去もある。その上、部屋の散らかりや二度寝癖があることで好きなこと以外ではだらしなさタラタラ。そりゃメンタル崩すわけだし、飲食向いてないわけだ。そんなこと言ったら憚られそうで怖いが…
今回ばかりは珍しく素直に「食」を楽しめなかったと感じている。言わずと知れた騒動もあったものの結局は「食うことに時間割いてられるか!」と言わんばかりの現代人、とりわけ男性陣に支持されていて、そういう人らのためにもハイパーなスピードが要求されるのも分かる。ただ、平日18時というそこそこ慌ただしい時間帯で慣れない新人さんっぽい人にオロオロさせてしまって手間をかけさせた反省というダブルパンチは僕には痛手だった。
今度は空いてる時間とかロードサイドみたいなところの方がもうちょっとゆっくりできるかもしれない。ちょうどええ近所にあるから今度はそこに行ってみるとするか。
ストリートミュージシャンの投げ銭のような感覚でお気軽にどうぞ。