来年3月がアツい
毎年12月の半ばになると翌3月に実施されるJRグループなどのダイヤ改正が発表される時期でファンはみんなソワソワしている。
そんな来年3月のダイヤ改正が発表されて、概要を見ると、「遂にキター!」や良くも悪くも「えーー!!マジーー!!」という話題が多くある中で、僕の身近である関西は注目の変化がたくさんある。
大阪駅(うめきたエリア)
まずは大阪駅の「うめきたエリア(orうめきた新駅)」と呼ばれる地下ホームの開業。「梅田貨物線※」と呼ばれる線路が大阪駅のほぼ真下に移動する。既存の大阪駅の拡張部扱いで改札を隔てずに乗り換えができる。
これによって関空特急「はるか」や和歌山方面の特急「くろしお」と言った物理的にスルーしていた特急が念願の停車となる他、新大阪止まりだった「おおさか東線」が普通、直通快速含めた全列車がここに来ることになる。
これに合わせて既存の大阪駅と地下ホームを「連絡通路」で直結させ、「西口」「うめきた地下口」という2つの改札も設置。さらに前者に商業施設、後者には駅ビルも造られる予定だ。
関空、和歌山、おおさか東線沿線からの利便性が格段に良くなることはもちろん、扉の位置がバラバラでも、自由自在に動く最新ホームドアや近未来な案内看板、新大阪とともに設置される「顔認証改札」などJR西日本が「みどり」と「イノベーション」の融合拠点と称するこの「実験基地」から見えるポテンシャルをとくと見てみたい。さらに将来的に「なにわ筋線」がJR難波や南海電車につながることになっていて、その成長にまだまだ目が離せない。
奈良線複線化
僕が住んでいるとこに近く、時々世話になっている奈良線では京都〜城陽、山城多賀〜玉水間の複線化が完了し、新ダイヤが始動する。行き違い待ちや分岐による極端な減速が減ることで快速、普通問わず多くの列車で所要時間が短縮され、朝ラッシュではキャパシティアップによる増発もある。
20年ぐらい前に京都〜JR藤森、宇治〜新田は既に複線にはなったが、全線複線で並行する京阪や近鉄とは輸送面で大きな差。単線だと行き違い待ちで調整しないといけないし、一度遅れると波及しやすく、正常に戻すのに時間を要する。
それらが複線化によって解消して、遅れを回復しやすくなるだけでなく、列車間隔もちょうどええ感じに揃えられて、利用しやすくなりそう。引っ越してから6年の間、ご近所故に変わりゆく姿を見てきたがこの完成まで見届けることができるのは嬉しいもんだ。ちなみに今回複線化しなかった区間も沿線が要望していたりするが、城陽から奈良方面の列車本数の少ないなどで見送りされている。仮にやるとしても、古墳の上やトンネルがあることからかなり難工事だとは思う。
一方で、六地蔵駅ではホームごと移転する2代目駅舎が使用開始予定。エスカレーターの増設やこれまで無かったエレベーターができるなどバリアフリー化。さらに京都市営地下鉄東西線の乗り換えの短縮も期待大だ。こちらもダイヤ改正後から使用開始する。
まさかの増発
新快速の有料座席「Aシート」は登場から3年を経て、増発がなされることとなった。これに合わせて、225系による「Aシート」新車両のビジュアルも公開された。増備途中で不自然さがない「完全サラピン(新品)」だと思われる。
2度ほど乗ったことがあって、1回目は着席して払い、2回目は座席指定で乗ってきた。前者は指定できない「モバイルSuica」が使えないなどどこか不便さが残るスタートだった。一方で後者の座席指定は「どこでもきっぷ」の機能が使えた。それに快適で予約サイト「e5489」が使えるという点や「チケットレス」があるのは非常に良い。今は全席指定に移行したわけだし、改造車の不自然な窓配置も新車だから良くなりそう。それでも、京都、滋賀方面よりは阪神間、播州方面がメインになりそうだから、そちらはけっこう良くなるのかも。僕は真逆の方角だから遠い話だが。
Hello Hybrid Car to Kansai
さらにほぼお初な話題では大阪、名古屋から飛騨、富山方面の特急「ひだ」の全列車が新型車両「HC85系」に統一。大阪〜米原〜岐阜間でも初めて見られることとなった。
「ハイブリッド式」の新型車で近畿2府4県の営業用車両では『トワイライトエクスプレス瑞風』に続いて2例目。ただ、こちらは旅行商品だから、“一般発売の定期列車”というくくりでは初めてのこととなる。関西に住んでいる僕にとってはハイブリッドとというと基本的に九州か東日本に行かないと乗れない遠くて貴重な存在。
近くであっても「高嶺の花」。現在のところ、八ヶ岳と清里で乗った「キハE200」のみだ。そういうのが近いところでお手頃な形で乗れるようになるということだから、一度は乗って、乗り心地、加減速の性能、モーター音、クラシックデュオ「スギテツ」がアレンジしたチャイムなど楽しんでみたい。
その他にも減便、大阪駅以外の新規停車、行き先変更、他のエリアでは新車両、車両の変更や引退、新駅開業、北海道では駅廃止、さらに関東の大手私鉄では度肝を抜く変化があるなど見どころだらけ。それでも、関西だけでこれだけアツい見どころが多いというのは胸が高鳴る。首を長くして待った話題も現実が近い。良くも悪くもたくさんの見どころの多いダイヤ改正となりそうだ。
ストリートミュージシャンの投げ銭のような感覚でお気軽にどうぞ。