ガチャコン三昧 その1
長浜市木之本で花火を見たこの日、米原の「東横イン」で1泊。翌朝は「ガチャコン」こと近江鉄道を巡ることにした。
旅のスタート
米原駅で「1デイスマイルチケット」を購入。駅員のおっちゃんから「時刻表いる?」とフランクに聞かれ、「欲しいです!」とついでに貰ってきた。そんな本数がない路線だからあるとありがたい。
お茶を纏うベテラン
ホームへ行くと、多賀大社前行きがやってきた。琵琶湖を愛してやまない『お〜いお茶』の2種のパッケージに身を包んだ800系電車。西武鉄道からの譲渡車で中間車だったところに運転台をくっ付けて改造し、2両でも使えるようにした。
古めかしい内装ながらも運賃表は液晶モニターのものが設置され、ドアチャイムも追加、幕だった行き先もLEDに交換されている。古いものでかれこれ20年以上在籍し、西武時代込みで通算半世紀以上走っているが、なんとサービスが良いこと。まだまだ使う気だろうか?
米原の田園から、石田三成の居城下の森、彦根市街といろんな風景を愛称通り「ガチャコン」言わせて走る。
萌えキャラ電車に乗り換えて
高宮からは貴生川行きに乗り換えて南下する。今度乗るのは、「豊郷あかね」というキャラクターのラッピング電車。『鉄道むすめ』という鉄道会社の制服に身を包んだ萌えキャラの1つ。大小問わず全国各地に仲間がたくさんいる。「豊郷あかね」の場合は通常の制服の他、夏に走る「ビア電」という宴会電車の衣装もある。
夏の湖東路を駆け抜けつつ、隣では新幹線に追い抜かれる名場面が繰り広げられる。忙しないビジネスパーソンを横目でのんびり生きる僕のような感じ(知らんけど)
そんな中で聴いた曲は基本的に「ヨルシカ」が中心。乗ってる電車を始め、近江鉄道現役車両の一部は西武新宿線「東伏見」「小平」などの『八月、某、月明かり』の世界を駆け抜けてきた。そして、その世界に鉄道を敷いた創業家「堤家」はこの沿線にルーツを持つ近江商人である。オタク故に知ってる過去を好きな曲と紐付けて楽しんでみたというわけだ。
東近江の中心へ
八日市駅に降り立った。東近江市の中心部で、合併前の「八日市市」だった頃から栄えている。北は愛知郡、犬上郡方面、南は日野町、甲賀市方面、西は近江八幡へ路線が分かれる近江鉄道最大のジャンクションでもある。
CMで見まくったお茶屋でスイーツ
駅前にあるお茶屋さんにちょっと入ってみる。『銘茶ますきち』というこの店は「びわ湖放送」のCMで何度も見てきた「ノスタルジーの塊」のようなところ。見た目もあの通りで興奮し、入らずにいられなかった。
「政所茶」という地元産のお茶を使ったソフトクリームを頂いた。ビターな味が特徴とのことだったが、食べてみるとその味わいが濃厚で甘くない、抹茶粉のアクセントも良い。ビターチョコやブラックコーヒーを愛する僕好みの美味しい抹茶ソフトだったのは衝撃的だった。個人的に抹茶スイーツはどちらかというと好まないが、やっぱり甘ったるいのが口に合いにくいみたいなのがよく分かった。
さらにほうじ茶もおまけでついて、こちらも水出しのスッキリクリアな味わいが暑い日に嬉しい。やっぱりお茶が美味しいところは違う。それを極めたら「一人前」になれるのだろうか?
八日市一のショッピングスポット
駅前には“県民御用達”アルプラザ。「ショッピングプラザ『アピア』」という愛称でも呼ばれる東近江一のショッピングスポットだ。リニューアル工事中であったが、本屋、ニトリなど一部が営業し賑わっていた。ちなみに「ますきち」2号店もある。
ガチャコンの歴史を学ぶ
お次に改札に入って、「近江鉄道ミュージアム」へ。近江鉄道の歴史やかつて使っていた関連部品、引退車両の座席と運転台などが展示されている。列車待ちにはちょうどいい。
つづく