ぷらっと帰る。
長いようで「あっちゅうま」な首都圏の列車旅を終えて帰路に着く。
激安きっぷで
そんな、帰りは新幹線。でもフツーに使うわけではなく、とある激安きっぷを使ってのんびりと帰る。そのきっぷというのが
『ぷらっとこだま』。「JR東海ツアーズ」が発売している旅行商品でその名の通り「こだま」だけに乗れるという制約の上で、安く利用できるというもの。座席指定で乗ることになるので快適なのはもちろん、1000円追加で「グリーン車」の指定も可能。ただし、途中下車、列車の変更が効かない他、乗り遅れた場合はもう一度全額負担で買い直さなければならないリスクもある。
そうは言っても、これでいて最大約7000円も安く乗れる、前日夜までネット予約が可能ということで長年人気。交通系や旅行系などYouTuberにもよく紹介されている。少なくとも10年以上前には「新快速」の広告でも貼られていて、それみていた僕は名前だけ知っていた。
安いだけではない
そして、安いだけではないおまけがある。
1ドリンク引き換え券をステッカーが貼られた指定の駅ナカ店舗に持っていけば、ドリンク1つをタダで頂ける。
主な対象は
ソフトドリンク全般
350ml缶のお酒
一部の「ロング缶(500mlのお酒)」
お弁当やおつまみ、お菓子とともにするのに欠かせないドリンクも無料とは太っ腹だこと。
急ぎつつ無事ホームへ
のんびりしていたり、「JR東海サイド」の改札へ急いでのギリギリの発券ではあったが、弁当やパン、飲み物を買い込んで列車へ。清掃中でまだまだセーフ。
グリーン車で
今回は「グリーン車」。YouTubeで見たのも相まって空いてんのかなぁ、と思いきや、祝日なのも相まって意外に大盛況。見ていると京都or新大阪まで同じ人が乗っている席もかなり多かった。この商品の存在を知ってる人が多いのだろうか。
さらば、関東
15時57分。定刻通り東京を出発。いよいよ2日間過ごした関東に別れを告げることに。
夕暮れ時も相まって、東京、横浜の刹那的に過ぎゆく風景がどこか「エモさ」を感じ得ない。
昨日泊まった武蔵小杉も。次の機会には是非トレインビューをゲットしたい…!
早めの夕ご飯
まだ4時ではあったが食べたい衝動と空腹に耐えかねて、ここで早めの夕食。東京駅の定番中の定番「崎陽軒の『シウマイ弁当』」!横浜駅で見た感じではかなり多くの店舗があって、おそらく乗り入れている鉄道全部の改札そばにある感じ。「シウマイ」以外には「ギヨウザ」「肉まん」「月餅」などいろんな中華が揃ってる。
「シウマイ」ももちろんのこと、「マグロの漬け焼き」も人気が高いとは伺ってた。食べてみると肉厚さと醤油の味染みの良さが良い。原料不足で一時は「鮭の塩焼き」に変更されていたそうでファンからしたらこっちがレアだが、そもそも、具材自体が珍しいのと「関西版」に無かったから「マグロ」を食べれたのが良かった。
ちなみに、関西の人気アナウンサー森たけしさんがこれの大ファンを公言。森さんとの共演が多いパロディ歌手の嘉門タツオさんをデュエットに迎えて歌まで作ったほど。ロングセラーは地域の枠を超えて、こんな楽しく軽快な音楽になってるという人気さは侮れない。
駅ナカコンビニのパン
これでは物足りずパンも食す。JR東日本のコンビニ「NewDays」で買った2種はいずれも「三大コンビニ」にはないオリジナルではあるが、これがけっこううまい!!関西だと多くが「三大コンビニ」に置き換わっていてクオリティは上がった感じではあるが、コンビニに頼らない形でこんな美味しいパンは初めてだ。むしろ、コンビニを超えているかも。
良い眺め
日がどんどん傾いてきて、静岡県内へ。熱海付近など時折オーシャンビューも拝めた。
邪魔させない退避
「こだま」という下位種別ではあるが、「N700シリーズ」に統一されたことや初期のブレーキ装置を新型に取り替えたことによってやっぱり昔よりビューンと速くなって、キュッと止まる感覚はある。もちろん、品川、新横浜、熱海以外の道すがらの各駅では平均4、5分ぐらい止まっては「ひかり」「のぞみ」に追い抜かれるし、これらの邪魔をさせずに安定したスピードをキープするためにこうしているから。
美しい夕暮れ、そして音楽
快晴の美しい夕暮れで音楽も盛り上がってくる。
スピード感ある選曲をしつつ、序盤はおそらく一番聴きまくったであろう「ヨルシカ」、静岡では「パスピエ」をボーカル大胡田なつきさんの故郷にちなんで。他にも、愛知出身の「緑黄色社会(リョクシャカ)」も選んでみたり、「東の新幹線」のCMソングだった『トレイン』もセレクト。
夜
愛知に入る頃には日が暮れていた。新幹線に乗っているとネオンサインもかなり多いから日が暮れてからの楽しみというのもある。
関西帰ってキターーー!!!
岐阜羽島を抜けて、滋賀県に突入。「メイドイン長浜」で全国区のお灸『せんねん灸』の看板が見え、琵琶湖線の茶色い電車が見えたら近畿地方に入ったサイン!逆に西から姫路を通過するタイミングで見えるのも同じ電車だからこういう瞬間が一番「帰ってキターーー!!!」と実感する。
3時間半の長い旅ではあったがあっちゅうま。京都駅に着いた。
旅の総括
雪の舞う中での新快速に始まり、四国へ渡って、寝台特急で東上。さらに2日に渡って1都4県に渡る列車旅。寝不足、頭痛、勘違い、無駄な大回りなどいろいろあったが、どういうわけか輸送障害に巻き込まれなかったことが幸い。多くても「5分」ぐらいに留まったというのは謎に運が良い。とはいえ、久々で初めて1人で駆け回った首都圏の鉄道網だから満足しないわけではないが、まだまだ物足りない。房総半島とかほぼ未踏である群馬県内、あわよくば甲信越(山梨、長野、新潟)にも足を伸ばせたらなんて思ったりも。なんだかんだ言っても、何が言いたいかと言えば
良い旅だった
これに尽きる。