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馴染みあるはずギリシャ文字
WHO(世界保健機関)は新型コロナウィルスの変異株の呼称を「α(アルファ)」「β(ベータ)」「γ(ガンマ)」「δ(デルタ)」などギリシャ文字で呼ぶように各国に奨励した。それについて、テレビのあるコメントで「日本人に馴染みがない」と言った。ただ、この発言が出た番組名が『Live News α』だったからツイッターでは総ツッコミとなった。
聞き慣れてる
たしかに、「α」は誰もが一番聞きなれたものではないだろうか。トヨタ「プリウスα」、京都府域のFMラジオ「α-STATION」、「アルファ化米」など商品や固有名詞に頻繁に登場。「プラスα」のようにちょっとした付加価値みたいに使うこともある。さらに、脳波の信号の1つを「α波」と呼んだりもするし、医療の分野では「γ線」「δ線」というのが放射線の名前であり放射線技師を始めとするその道のプロにとっては、これらもお馴染みだろう。
ギリシャ文字と鉄道
実は、僕の大好きな鉄道の分野でもこれらはお馴染みだ。
大阪のなんばと関西空港を結び、南海電車の顔として長らく親しまれている特急「ラピート」。この列車をギリシャ文字を使って2つの形態に分けている。停車駅が少ない方を「ラピートα」、多い方を「ラピートβ」と呼んでいて、案内放送や行き先表示でも区別されるようになっている。南海沿線では聞き慣れたものだろうし、国内外の旅で関空を利用したことがある、かつ「ラピート」に乗った人はこれらを聞く機会はあったことでしょう。
そして、三角形の角っこに分岐があって各々繋がっている線路を「デルタ線」と呼んでいる。「デルタ」の表記には「Δ」と表記する場合があるが、これに似ていることから、そう呼ばれるようになった。
上のスクショにある名鉄名古屋本線や犬山線が交わる通称「枇杷島分岐点」(愛知県清須市)の他、全国各地に点在していて、これを使って車両の方向転換させたり、直通運転の良い抜け道にするなどいろいろ役立っていたりする。
このように、冒頭で紹介したコメントは大きく齟齬であるのが分かることだろう。おそらく、「ギリシャ文字」という単語だけで「馴染みない」と言ったことなのだろうと僕は思う。ただ、「γ」や「Δ」「β」はまだしも、「α」は普段から聞くし、ましてや番組名にも付くほどだから。真意は分からないけど、個人的には大きい違和感を覚えたし、「こんなに馴染んでると思うのになぁ」と僕は感じてしまう。
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