ポイントで格安グリーン車@しらさぎ
ダイナスターに乗れたら気が済んでしまい、関西に帰りたくなった。1ヶ月に何度も北陸来ていると行くとこ行ったし、思い残すこともない。そんなわけで、特急「しらさぎ」を予約した。
金沢から長浜へ
金沢から長浜までの乗車券を購入。かつてはこれ1枚の区間を直通する普通列車があったのが懐かしい。2006年ごろのはるか昔の話だ。
しらさぎ56号
金沢駅の1番乗り場に停まっている「しらさぎ56号」に乗り込む。90年代後半にデビューした681系はそこそこ古い車両だが、リニューアルされずにそのまま使われている。
ダイヤ改正の動向
今後も活躍するそうで、通勤特急「びわこエクスプレス」改め「らくラクびわこ」で使用することがプレスリリースで予告されている。
だが、全席指定席化のお知らせには「黒のサンダーバード」が「しらさぎ」のアイコンとして描かれていた。両方使用されそうだが、古い車両であることや必要数の減少で廃車が進むことが予想される。動向を注視したいところ。
チケットレス?
ここでも「アップグレードチケレスグリーン1000」を召喚!特急券→2090円と「WESTERポイント」1000円分を課金した。
チケレス=チケットレスとは言うが、乗車距離が200㎞を超えるとICOCAなどのICは使用不可。紙きっぷを用意する手間が発生する。京都駅だと10分は並ぶからめんどくさいったらありゃしない。
ただ、区間短縮後は全て200㎞を下回る。「サンダーバード」全区間や米原発着の「しらさぎ」はICOCAがオールOK。北陸新幹線はICによるチケットレスがあり、乗り継ぎ商品も設定。便利になることは間違いない。
サンダーバードと違うグリーン車
車内のデザインは「サンダーバード」とだいたい同じだが違うところがある。
棚の上にはひざ掛けブランケット。東海道新幹線でも見られるが、サンダーバードで探したところ見当たらなかった。見えないところに隠しているか、車掌に頼んだらもらえるのか?
サンダーバードにあったコンセントも設置されていない。パソコン発展途上の90年代製で非リニューアル車。パソコン使いたい人、充電難民にとっては長時間しんどそうだ。
晴る、北陸
これまで何度か乗ってはいるが、金沢から米原方面は夕方か夜、雨降る中で乗ってることがほとんど。晴れで真っ昼間に乗るのはかなり新鮮だ。
昼間はヨルシカばっかり聴いている気がする。自然とそうなってしまうし、suisさんのあの声って晴れ渡る空がなんか似合う。
すれ違う「サンダーバード」や「しらさぎ」を激写。見慣れた「特急街道」ももうすぐ終焉を迎える。
敦賀駅
敦賀駅を発車。新幹線開通後も残る区間だが、この辺りは少しルートが変わる。
敦賀駅では新幹線の真下に新設された新ホーム「31〜34番のりば」を特急が使用することになる。さっき通ったホームに特急が来ることはほぼなくなる。
特急列車の車内の網袋には乗り換え方法のリーフレットで周知されている。これにあるコードを読み込めば、JR公式の乗り換えデモ動画を見られる。
上下移動がしんどそうだし、湖西線を走る「サンダーバード」は強風で琵琶湖線(琵琶湖の東側)へ迂回する遅れが多発する。ここまで徹底されてるわけだし、検証も大丈夫そう。うまくいくといいが。で、迂回したとき新幹線(特につるぎ)はどうすんねやろ?
県境のループ線
敦賀から大阪、米原などへ向かう列車は一瞬だけ敦賀市街を一望できる。この辺りの上り坂はきつく、山の縁に沿って、線路をぐるりとループさせることで楽に登れるようにした。
下り方向はまっすぐ敷かれていて、あの景色は拝めない。2車線なのに上りと下りでバラバラの景色というのは珍しい。
敦賀から近江塩津間は山の中を走る。長いトンネルが連続し、携帯電話の電波は繋がらなくなる。
そんな不便さが解消されることになった。整備完了に伴い「サンダーバード」存続区間(大阪〜湖西線〜敦賀間)の全てで携帯電話が使用可能となった。北陸新幹線の金沢〜敦賀間も全てのトンネルで電波が繋がるように整備済みとのこと。
我が町「高月」へ。
高月駅を通過。左手には田んぼや赤白煙突のガラス工場、遠くの方に伊吹山。右手には国道8号の商業施設、倉庫集積地帯を走る。
駅前の空き地はかつては中学校の校舎だった。
思い出の学び舎が取り壊されて10年以上経つが、更地の活用法は未だ決まっていない。
高時川
高時川を渡っていく。自分にとって1番思い出深い川で桜が美しい名所だ。しかし、2年前のあの衝撃的な光景を今でも忘れない。
記録的大雨によって高時川が氾濫。さっきの煙突や渡ってる鉄橋がNHKで映し出され、一瞬で「高月」であることが僕はわかった。100年前にも起こってたのは石碑で見たことがあったが、歴史は繰り返すもんだと思った。故郷が好きなのに、何もしてあげられないもどかしさ、無力感を感じた瞬間だった。
長浜駅
長浜駅で降りた。全てではないが、昼間の場合、2時間に1本のペースで停車する。
僕の高校時代に学校帰りで名古屋から来る「しらさぎ」を観察すると、スーツやトレンチコート姿のビジネスマンが降りることが多い。東海地方から見ると滋賀の北はかなり近場な上、新幹線よりは安い。こういう需要も確かだ。