坐骨神経の動きが障害される部位は?
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坐骨神経の動きが障害されると、下肢に痺れや痛みが生じます。今回は臨床でもよく出会う、坐骨神経の障害について考えていきます!
内容は「神経が動く構造」や「梨状筋症候群+α」など神経の動きが制限される部位について記載していきます!
1.神経が動く構造
神経には「Fontana Band」という波状構造があることで、関節運動に伴って、神経が近位-遠位に動くことができます!
2.どのくらい坐骨神経は動くのか?
Neurodynamic techniquesなどでは神経の伸張手技や滑走手技が紹介されいます。
※Neurodynamic techniques
個別の神経に対し、関節を動かすことで、神経の伸張を評価したり、動きを引き出すテクニックのことです。
Neurodynamic techniquesの動画はこちら
ここで、一つ疑問が生じます!
神経はどれだけ動いているの?
超音波を用いて計測している報告では、
坐骨神経は9.9~12.5mm移動すると報告しています。
Colette Ridehalgh, Ann Moore, Alan Hough: Repeatability of measuring sciatic nerve excursion during a modified passive straight leg raise test with ultrasound imaging.Man Ther . 2012 Dec;17(6):572-6.
また別の報告でも
坐骨神経の移動は大きいところで、1㎝以上動くということがわかります!この神経の動きが制限されると、動作時に下肢に痺れや疼痛が出現する可能性が考えられます。
また、坐骨神経は長軸方向だけでなく、横方向にも移動するので、2次元ではなく、3次元の動きが生じていいるかもしれません!
3.坐骨神経が障害される原因は?
坐骨神経が障害される原因として、有名なのが「梨状筋」です!坐骨神経が骨盤出口部で、何らかの原因により圧迫や刺激を受けて、疼痛が出現する状態が「梨状筋症候群」ですね!
一般的には坐骨神経は梨状筋の深層を走行しますが、梨状筋の中を貫通するタイプもあり、坐骨神経と梨状筋の位置関係には個体差があります。
Beaton は坐骨神経と梨状筋との解剖学的関係を 6 タイプに分類し、その頻度について報告しています!
Beaton LE, Anson BJ (1938) The sciatic nerve and the piriformis muscle: their interrelation a possible cause of coccygodynia. J Bone Jt Surg 20:686–688
この解剖の図を見ても、梨状筋の深層、もしくは貫通する部位で圧迫を受ける可能性がありそうです!
この記事では、もう一つ原因と考えられるものを紹介したいと思います!
おそらく、あまり知られていない内容です。
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