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膝蓋下脂肪体の基本を知る

膝関節に痛みがある方は多いです。歩行時、階段の昇降時、しゃがんだ時など様々な場面で出現します。


では、膝関節の何が原因となり、疼痛が生じているのでしょうか?


膝関節周辺には疼痛を感じる組織が多く存在しており、鑑別する必要があります。

図2


今回は膝関節の膝蓋下脂肪体にターゲットを絞って、基礎的な解剖から運動までを考えていきたいと思います。

図1


1.膝蓋下脂肪体(IFP)とは

膝関節は大腿骨と脛骨から成る大腿脛骨関節、大腿骨と膝蓋骨から成る膝蓋大腿関節の3つの骨と2つの関節から成ります。膝蓋下脂肪体(以下:IFP)は膝関節の関節内にあり、滑膜外にある組織です。

図3

Flavio C Viegas, Rodrigo O C Aguiar, Emerson Gasparetto: Deep and Superficial Infrapatellar Bursae: Cadaveric Investigation of Regional Anatomy Using Magnetic Resonance After Ultrasound-Guided Bursography. Skeletal Radiol. 2007 Jan;36(1):41-6.

IFPは大腿骨の顆間切痕の間に存在し、大腿四頭筋腱のすぐ深層に位置していることがわかります。


また、IFPは上方に膝蓋骨下端、後方は膝蓋横靭帯を介して内・外側半月板と連続していると言われています!

有馬隆紘 小澤由紀 他:半月膝蓋靱帯に関する機能解剖学的研究 第 4 報 ―形態的な多様性と機能に注目して―.第17回臨床解剖研究会記録 2013


では、続いてIFPの機能を考えていきましょう!


2.IFPの機能

IFPは膝関節周囲の脂肪体では一番大きく(他に膝蓋前脂肪体、大腿前脂肪体が存在)、血管が豊富で、多くの神経に支配されています。


また、IFPはとても柔らかい組織であり、膝関節の運動に伴い脂肪体は表層-深層を移動する動態となります。


これらの情報からIFPの機能を3つ挙げることが出来きます!

図4

では、3つの機能についてそれぞれ解説していきます!


2-1.感覚受容器としての機能

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