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人工骨頭置換術後のリハビリは必要か? ~手術侵襲編~

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今回は手術侵襲について考えていきたいと思います!


なぜ手術侵襲について考えなければならないかというと、手術の方法により切離する筋肉・組織が異なるからです。皆さんはどれだけ切離する筋肉・組織を考えて介入されていますか?


今回は前方アプローチ、側方アプローチ、後方アプローチのそれぞれの手術方法にを紹介し、治療方法について説明したいと思います!


1.前方アプローチ

皮切:股関節前外側アプローチ
進入路:縫工筋・大腿筋膜張筋の筋間を進入
関節包切開:前方
靭帯切離:腸骨大腿靭帯
筋切離:ほぼなし
神経損傷:大腿外側皮神経
手術手技:難しい

この部分の手術において関節包前面が切離され、大腿外側皮神経が障害される可能性があります。手術による直接の障害、皮膚の回復に伴い神経が癒着する可能性が考えられます。


2-1.股関節包周囲へのアプローチ

股関節前方関節包は腸骨大腿靭帯の他に大腿直筋の反回頭、小殿筋や腸骨関節包筋と密接な関係があります。

図1

これらの筋肉が癒着してしまうと、股関節前方インピンジメントや股関節の運動方向の軸がズレてしまい、ステムの摩耗などが生じることがあります。


大腿直筋の反回頭、小殿筋や腸骨関節包筋の間に癒着が生じないように、徒手的なアプローチが重要になります!

大腿直筋周囲へのアプローチ


アプローチ後の動画



2-2.大腿外側皮神経へのアプローチ

大腿外側皮神経は鼠径部~大腿外側部の感覚を司ります。手術の後に大腿外側に違和感や痛みの訴えが出現する場合、大腿外側皮神経に原因がある場合が多いです。


大腿外側皮神経は縫工筋と大腿筋膜張筋の間を通過する神経ですので、皮膚や筋間をリリースすることは有用な手技の一つです。

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