なぜ読んだか
英語の勉強も兼ねて英語で読む本を探していて、小説がよいなと思い小説で売れている本を探したときにこの本を見つけた。
内容
※全くネタバレに触れずにかけるものではないので、ネタバレが嫌な方は見ないでください。
(オチをいうわけではないが、どうしても重要なコンセプトにふれる必要があるため)
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DVへの向き合い方についての話
この話の中心はDVとそれへの向き合い方である。
作者があとがきでも触れているように、自分の父親の母親へのDVの記憶ももとにこの話はつくられている。
DVというのは第三者から見ると、議論の余地なく相手から離れるべきと考えられる。が、それに対しては相手への期待やこれまでの姿などがあり、そういった結論には至りにくい。
その苦悩と思いについて主観的に捉えてみる機会としてこの小説は自分にとっては新しいものだった。
テレビのドキュメンタリーでもDVについての特集はある。がそれともまた違い、より本人の主観に迫るものである感じがして、かつDVをしてしまっている本人自体の苦悩についても触れられてもいる。
所感
前半は正直、アメリカの小説というか日本の小説にはあまりない恋愛描写で胃もたれがした感じがあったが、後半はDVという主題に向き合った深い内容になった。
たしかに日常の99%は良い状態で残りの1%のみが悪い状態という状態になると、そこだけを乗り切ればなんでもないみたいな思いになってしまうというのもそうなのかもしれない。
こういうのものは主観的な感情を捉えようとする努力をしないと見落とすものがありそう。