『地球行商人 味の素グリーンベレー』
書籍情報
なぜ読んだか
売れているのか書店でよく見かけたのと、食品(調味料)を世界(特に途上国)に広げていくというのは異文化の中に入っていくことでありそういった話にも興味があったため。
記憶に残ったこと
直販営業
単純に卸に売るのではなく、地元で営業マンを雇い、市場のお店一店舗ずつアプローチしていく形を取っているという。商品を店舗に売るのと引き換え受け取るインボイスの枚数を一日の目標として体制をくんでいるとのこと。これにより、現地での認知度もあがっていき売上も上がっていくという。(実際にあがっていっていた。)
異文化
営業マンを現地で雇って育て上げるというのは言うのは簡単だが、実際はかなり困難そうだった。文化がそもそも異なるため、時間に対するルーズさも違えば、格好や顧客への態度まで全然異なる。不正についての心理的ハードルも日本と比べれば引くいため、不正がそもそもできないような仕組みづくりも大事である。
好まれる味も日本とはもちろん異なる。現地の好みを把握するために、味の素の社員はローカルなお店で食べることを徹底して、味の素があう料理を探していくという。
身の危険
途上国であれば政治状況が不安定で、革命やテロによる危険もある。強盗のなどのために常に護衛を雇っていたりもするが、その護衛が襲われてなくなってしまうこともある。
そういった危険の中でも、現地人を率いて食品/調味料を売り歩くのである。
所感
すごい。
よくITベンチャーでも行動力が大事ということはよく聞かされるが、調味料を売る世界の市場を切り開いていくのはまた次元が一つ違いう。言語もよくわからないところからスタートするし、文化も異なり危険もある。その中でローカルの味覚を把握したうえで、それにあう商品を作る。そして、それを現地人を率いて売り歩く。
これを途上国でやるのは本当に恐れ入る。
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