【僕ヤバ感想】Karte.81 僕はお邪魔した
「僕は邪魔した」じゃなくてよかったね!「邪魔」と「お邪魔」では大違い。キチンとその場に受け入れてもらえたよ!
謎の人はマネージャーで諏訪さんと判明。性別は不判明。でも保護者的立場ならどっちでもいいか。ちゃんと名刺をくれてる。この名刺が今後役立つことがあるのかな。
女性編集者たちの気持ち、わかる~!普段そばにいないタイプがいると根掘り葉掘り聞きたくなっちゃうし、ファッション雑誌を担当しているなら、たとえターゲット層ではなくとも「最近若い子の間で流行っているやつ」の話は聞いておきたいのだろう。(そして「私達の時代とは違うわねー」とか言っちゃいがち)。これは完全に私見・私の経験だけど、若い子と話すと、こっちも若返る気分がするんですよ。楽しいんです。
ここで普段の愛読書を答えずとっさにゲームの名前を出すのは、市川に自分の読書は決して流行にはそぐわないものだと自覚しているからだろうか。(APEXって何?そういうゲームがあるんだろうか)。
看板モデルのニコちゃん、市川は欠かさず雑誌を買っているであろうに覚えてないのかい!どれだけ山田しか目に入ってないんだ。看板モデルということは表紙も務めているであろうに。
ニコちゃんに絡まれてクールを装っている山田が実は緊張しているという。連載当初の山田を思い出す。学校でも緊張、というか実は人見知りタイプなんだと思う。気を許したらとことん距離を詰めるけど、そうでない人とは距離感がわからなくて固まっちゃうような。だから私は山田を「陽キャ」とは思わない。クラスの中での動きも、どちらかというとばやしこや萌子に引っ張られている感じだし。そして気を許したらとことん、だから諏訪さんにもなんでも話すのだろう。
諏訪さんが市川を子供扱いせず、きちんとその時の市川の気持ちを見抜いて、対等に話してくれるところがいいな。対等だからこそ、きちんと山田の今後についても話してくれたんだろう。
諏訪さん、絶対「見る目」ある。でも市川から見た現在の関係を聞くと、「もしかしてうちの山田がご迷惑かけてないでしょうか」モードに入っちゃうの、本当に保護者みたいだな。「うちの山田、もしかして勝手に彼女面しているのでは。もしこの市川くんに、他に好きな子いたらそれは市川くんかわいそうだぞ」みたいな。諏訪さんいいひと。山田だけじゃなく、市川のことも気にかけてる。
でも率直な市川の意見を聞いて、「この子(市川のこと)なら大丈夫」って思ってもらえた、気がする。とりあえず山田の見た目や華やかな経歴だけで山田と一緒にいるわけではないことが伝わったのではないかな。
何を以て大人とするか、子どもとするか。市川は山田を「僕たちより少し大人」と捉えているが、私から見たら仕事がなかったら山田の精神年齢はかなり低いものだと思う(それが悪いとは言わない。成長スピードはそれぞれ違うものだから)。諏訪さんたちから見たら、途中で撮影現場を離れてしまう山田は「子ども」だろうし、きちんと山田を連れ戻した市川のことを「しっかりしているな」とみなす可能性がある。
どちらかというと相手のことを考えられる、という点では市川のほうが大人だし。
仕事をしている=お金が発生する責任があることに関わっている、という点では確かに山田は他の中学生より大人の世界にいる。でもそれは「大人の世界に参加している」のであって「山田が大人である」とは違うと思うけどな。しかしお金を稼いでいる、というのは他人にもわかりやすい差別化ポイントだから、市川がそう思っちゃうのも無理ない。
市川は悔しさを感じているけれど、この悔しさが成長のバネとなる可能性もある。中二病を徐々に脱しようとしている(最近教室や図書室での描写が少ないけれど、市川は読む本が少し変わったりしているのだろうか)。
山田は「どうだった?」って曖昧に聞いても自分についての答えが返って来ると思いこんでるの、「彼女面」に見えるけど、どうなんだろう。市川が撮影現場を的確に、肯定的に捉えているのがいいなと思う。
市川が撮影した山田の表情はいつもどおりの山田で、それを見る市川の表情がすごくいいな。撮影中の山田は遠い存在に見えたけれど、休憩中の山田を見て市川は「山田だった」ってホッとしたかもしれない。そして差し入れ、きちんと渡ってよかった。
市川は山田のこと、いつもいつでも綺麗だと思ってる。ぽろっと出た市川の本音にそれがにじみ出てる。山田からしたら期待した返事は返ってこなかったけれど、期待以上の返事を思わずもらっちゃったってことか。
そしてこんなやりとりしてる電車の中の二人をCieLの編集者が見たら、「最近の中学生って、積極的なのね」「若いっていいわ……」などの感想を持っちゃうかもね。諏訪さんは「やっぱりね」と思うかな。
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