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My 今年激ハマりした歌手
私は香港在住もうすぐ20年になろうとしておりますが、実家がある富山県にはコロナまでは年に三回帰国していました。
花見と盆とお正月。
それは去年の夏帰国の事。更に数年前、中学時代の同窓会があってから、新たに数名の同級生と連絡を取り合うようになった私。
その中に同級生Yちゃんがいました。彼女はドイツ在住で、私と同じように年に数回の帰国をしていました。
お互いに海外在住で、家族への思い、郷愁、年に数回地元に戻ってきている環境が似通っていたので、中学時代はぶっちゃけ一度も言葉を交わしたことはなかったのですが、まるで中学時代からずっと友達だったかのように、この数年で急速に仲良くなっていきました。
そして、帰国時期が重なった時は、小中学校時代の同級生とグループで集まって飲み会をしたりするようになりました。
ある時、YちゃんとYちゃんの高校時代の同級生とご飯を食べていた時に、勢いでカラオケに行こう、という事になりました。
で、てっきりカラオケボックスかと思いきや、台湾人が経営するカラオケ居酒屋に連れて行かれました。
香港ではほとんどカラオケに行く機会がないので(バンド練習が週一である為)久々に歌える♪と思ったら、そこはカウンター席が10席くらいだけしかない居酒屋でした。台湾人のIちゃんが一人で切り盛りしている居酒屋。
カウンター席の後ろも人一人通るのがやっとやっとの縦長で、カウンターの中に入り口側、真ん中、奥側に三台のカラオケ用モニターがセットされていました。
満席に見えましたが、私達アラフィフ女子三人を見て、常連っぽいおじさん達が椅子を詰めて入れてくれました。
(う~。こんな知らない人しかいない所でカラオケか・・・。)
人見知りな私は内心しり込みしました(バーでライブはしてるくせに・・)
でも、後の二人はこの店で歌う事が慣れっこらしく、誰も歌っていないそこで席に座り、さっさとビールを頼むと早速Iちゃんに「カラオケしたい」と言って選曲し始めました。
料理もまだ出て来てないうちから、早速カラオケ大会が始まりました。私達グループが歌い出すと、それに刺激されて端っこのオッサングループも歌を入れ始めました。
私は歌う事は大好きですが、基本人見知りなので、知らない人がいると自分の心の壁を破るというプロセスが必要です。知らない人ばかりだからどうでもいいのに、知らない人ばかりだからこそ緊張が高まります。
でも他の二人は周りを全く気にすることなく、松田聖子(←!時代が・・)になり切って熱唱しています。あっという間に二人は歌い終わって「ユウちゃんも早く早く!」と機械を渡してきました。
「・・・・・。」
私はめっちゃ歌いたいのに、めっちゃドキドキ!という矛盾する気持ちで悶えていましたが、機械を回され肚を決めました。
駐在員時代は月~金でお客さんと接待カラオケしていたセールスの私。
第一声さえ出てしまえば、後は何とかなります。社長連中の前でステージに立って歌ってきた場数は相当あります。緊張で声が震えそうでも緊張を声にも表情にも出さずに威風堂々と振舞うフリには慣れています。
すると、私が歌っている曲の間奏中にYちゃん達が「Iちゃん!!ビールビール!!」と突然爆笑し始めて、店中皆がIちゃんを見ると、Iちゃんはポカンと口を半開きにして私を見つめています。
片手で二つ持っている生ジョッキが傾いてビールがびちゃびちゃびちゃびちゃ・・・と床にこぼれています。
Yちゃん達に注意されて、はっと正気に戻ったIちゃんは「いや~、ビックリして・・。」と照れ笑いしてビールを汲み直しています。店は笑いに包まれて、そのギャグ漫画のような展開に、お陰で一気に緊張がほぐれました。
「いや~ユウちゃん、さすがバンドやっとるだけあるわ」と二人はしきりに感心しています。(私はギターだから歌は何の関係もないんですけど。)
私は無事に歌い終えてホッとしています。でも緊張疲れで歌うのはそこそこに後の二人に任せて聞いていました。
Yちゃんの友達が「ユウちゃん、その独特の声は戸川純の諦念プシガンガとか歌ったらよさそう」と言いました。
戸川純?
名前を聞いた事はありました。そう言えばずっと昔に母も
「アンタ、戸川純でも歌えばいいのに」
と言われたことがあったような・・・という記憶だけで、戸川純本人については全くデータがありません。すると店のカラオケモニターに誰がリクエストしたのか、その「諦念プシガンガ」という曲が入りました。
Yちゃん達は「コレコレ」と戸川純の本人映像らしいモニターを指さします。
歌詞が特殊過ぎて全くついていけませんが、サビの「ライラライララ~イ、ライラライラライ♪」という部分だけ、聞いた事があるような気がしました。このちょっとハスキーな声とビブラートと、味のある音律が気に入りました。
戸川純さんの諦念プシガンガはこちら↓↓
・・・てな事があったな。
と言うエピソードを、私は今年の夏近くになって、急にふと思い出しました。それであの独特の歌をマスターしよう!と思って聴き始めました。
そしてヨウツベ先生に「戸川純」を出してもらうと
・・・・・美っ人~~~~~~~~~~!!
戸川純・・・え?80年代アイドル黄金期だったこの頃、たくさんのアイドルが出ていましたが、え?え?戸川純さん、めちゃめちゃ美人。
いやいや、可愛さだけで売ってたアイドル達より全然可愛くね?
と思いました。
何この美しさ!?・・・そして、ちょっと普通じゃない喋り。
そして歌に入った時の、更にいっちゃってる感・・!(歌は10:00から)
ヤバいヤバい・・・え?この時代、朝っぱらからコレを?!
そして、可愛い歌紹介からCMの後、誰にも真似できそうにない動きといっちゃってる表情の圧巻のパフォーマンス↓↓(特に歌い終わり部分を見て欲しいです)
80年代にこれってどう・・!
奇才!?
え?これをカラオケで歌う?無理無理無理無理無理!!
…マスターするのは挫折ですが、このユニークさにすっかり当てられてちょっと中毒のようになり、時々ヨウツベ先生におねだりして見入ってしまう私です。
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