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絢爛豪華な人生絵巻

 私が学生だった頃「いつみても波瀾万丈」というテレビ番組がありました。毎週日曜の9:35からだったので、ゆっくり寝て朝ごはんを食べ終わった頃から始まるその番組は、その名を知られた有名人をゲストに招いて、その波乱万丈の人生を再現VTRと共にゲスト本人とのトークで振り返る、というもの。

この番組のエピソード紹介の時に炎🔥を背景に、現れる「波乱万丈伝」の文字。その時流れる、悲壮感がありながら力強い挿入曲のインパクトが強すぎて、未だに、ふとした時に脳裏によぎる事があるのです。

コレです、この場面で流れる音楽。

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「テッテレテ~~~~~~~♪テッテッテッテ~~~~♪」

(この音楽を聴きたい方は3:07~↓↓)

この番組、元々は故逸見政孝(いつみ まさたか)さんと間寛平さんコンビで司会進行がされていましたが、逸見さんが闘病生活に入ってからは、福留功男(ふくとめ のりお)さんが代理となり、間寛平さん、故野際陽子さんがアシスタント的にレギュラー出演で、ゲストとのトークを幅広く展開する、という結構ゴージャスメンバーでの進行番組でした。

それで逸見さんの「いつみ」をとって「いつみても」という番組名になっているそうです。

逸見さんが司会時代のも載せておきます↓↓

1992年から2008年まで続いた番組で、こうした有名人の過去を遡る番組は様々に形を変えて、今も見る人の心を揺さぶります。

一見、華やかに見える表舞台の人たちも、そこに辿り着くまでには色んな苦境に立たされ、泥水を飲まされ、並々ならぬ努力や幸運や誰かの助けがあって、今日こうして生きているという事実。

この世から去って久しい偉人の話も感動するけれども、それだとエピソードを「史実」として理解するだけで、その時実は、はらわたが煮えくり返る程の怒りが渦巻いていたのか、今すぐここから飛び降りたいような絶望感に駆られていたのか、すっかり調子に乗って周りを見下していたのか、等はもう知る由もありませんから、今まさに生きて人生ストーリーを綴っている途中の本人の口から当時の心境などを聴ける、という点が何よりの魅力であり、価値がある部分じゃないかな、と思います。

でも、noteを開始してすぐに、それは何も「有名人だから」「ホストが名司会で話を引き出すのがうまいから」という事で成し得る事ではないんだな~という事を「無名人インタビュー」というすごい活動を目の当たりにして知りました。

素人が素人にインタビューをするというこの企画、でも、そこに「聞きたい人」と「伝えたい人」がいる、ただそれだけで、ここまで赤裸々に、ここまで壮絶な人生が語られるのかという程の「いつみても、どれを見ても波瀾万丈」な人生がこれでもか、と公開されています。

ただ、この無名人インタビュー、人の半生が語られているので、読む方もとてもパワーが要ります(私的には?)

たくさんの方の生き方や、考え方や、行動力に、驚いたり感動したりインスピレーションをもらったりしましたが、この記事を最後まで拝見した時、本当に心の不可思議さに触れたような思いがしました。

正直、タイトルだけで敬遠していた記事でした。

同じ壮絶人生でも、もっとたくさんの「当たり障りのなさそうな」タイトルだったら普通に読めるのに、タイトルから既に真っ向勝負感の圧がハンパなくて、誰に遠慮することもないのになかなか読めませんでした。

でも、結論から言えば「出てすぐに読んどけば良かったー!」という気持ちでした。

このインタビューを受けた「みあ」さん。

特に実のお母さまの言動や、その為に「みあ」さんが置かれてきた境遇には驚きました。

でも、他人の人生を私の尺度で「これは〇〇な人生」とかそういう事を言うのも、ちょっとおかしな気がするので、それについては何も申し上げることはありません。

「みあ」さんは、あくまで今、目の前にある現状に対しての「今日」を過ごし「明日」を過ごしてきただけだよね、と思いました。

皆、自分の人生を生きていて、それは絶えず他の誰かと比べて、羨ましいとか思っているようにあっても、実はありとあらゆる場面で比較対照ができるわけではないから、たくさんの事が今まさに目の前で起こっている時に「それがどれだけ常軌を逸しているか」とか、どれだけ「よくある話」なのかという客観視はできないハズです。

で、吉原の仕事はご本人が選ばれているのでいいのですが、それより以前に、夜のお仕事をされていた時の話がインタビューの中では、至って淡々と「そういう流れでそうなった」的に書かれているだけです。

ともすれば、その時点でも「割と平気で割り切って仕事していた」ようにも受け取れそうなくらいホントに淡々と。

でもそれが「辛すぎて鬱になって」と、これまたさらっと簡単な一言で過ぎていくのですが、ご本人が「自分は辛すぎて鬱になった」と(もちろん仕事だけじゃなく、何重にも重なる大変な状況で)客観視されているところに、ただ時間が過ぎて通り過ぎただけじゃなくて、ホントに気持ち的にも「既に乗り越えてられたんだな」という印象を受けました。

まだまだ宴もたけなわ、的な状況でインタビューはタイムアップ的に終盤に近づいて、みあさんが最後に伝えたいことは「自分の人生を見せる事で自殺者を減らしたい」という思いを語られて終わります。

本当にそういう思いがあるからこそ、そのメッセージを強く伝えたいが為に、エピソードもその時の心情もここまで赤裸々に、語られたんだなという、その心にすごく打たれました。

この瞬間に私の頭には「テッテレテ~~~~~~~♪テッテッテッテ~~~~♪」の挿入曲が流れ、それこそ、波乱万丈の半生を歩んで、今は光り輝く表舞台に立ちオーラを放っているように思えました。

過去を全部肥しにして、今しっかりと大地を踏みしめて立っている、的な。

無名人インタビューに掲げられている「人は有名人だから面白いんじゃない。人は誰でも素晴らしく面白い

ホントその通りです!

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ハザカイユウ
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