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#声
詩の朗読「死にゆく蝉」
詩を朗読させてもらいました。 「死に逝く蝉。」 高梨蓮 作 https://note.com/takanashiren/n/n49588d3eae4c 最近、よく通路に蝉が落ちているようになった。 コンクリートよりもせめて土、と脇に避けてやろうとすれば 最後の力を振り絞り喧しく鳴いて僅かに飛んだ、その距離も近くて切ない。 蝉の寿命は短い。 ほぼひと夏、それを過ぎれば桜が散る如くに屍を晒す。 だが実のところ、それに特別の感慨があるわけではない。 なんとなれば所詮定命、せみのひと夏、ひとのももとせ、 いかばかりの違いならん。 むしろ、哀しいのはその死したるところで、 なんの因果以てアスファルトだのコンクリートだのの上で 何の餌食にもなれず渇き死にゆかねばならぬのか。 それとほぼ同じ理由で道の上で乾き死にゆくミミズが嫌いだ。 通りすがりざまにまだ息のある弱りかけたミミズを 一匹二匹と薮に投げたところで焼石に水、 あまりにも多くの数がそれこそ数え切れぬほど死ぬ。 アスファルトを越えて死体を引いて行くのは蟻くらいしかあるまい。 残りはプラスチックのごみ箱へか、 およそ命ある物と生まれて連鎖の輪に収まり切れぬその虚しさか。 たが私にそれを糾弾する資格もない、 私自身がアスファルトとコンクリートを必要とする 人間であるからには。 私は高梨蓮さんが試作の中で切り取る場面と、そこに語られる心情に、いつもグッと来ます。 そこには世の常と無常がただ淡々と書かれてあり、でもそこに想いを寄せているからこそ、その場面を切り取るわけで、とても繊細で優しい、情熱と冷静の間を紡ぎ合わせるような言葉使いに絡めとられてしまいます。 読ませてくださった高梨蓮さんに感謝を込めて。 ありがとうございました。
霊幻道士と私
香港のキョンシー映画「霊幻道士」についてと私の中国語の気づきを 9分半くらい話しています。そしていつもの如く、林正英(ラム・チェンイン)の事も押し込んでいます。 家事や移動のついでに聞いて下さると嬉しいです。 中国語の発音が息が足りなくて微妙になっているところがありますが、そこは温かくスルーしてください😅 noteの音声記事は編集が利かず1TAKEなのでちょっと大変です。 この中で紹介している霊幻道士の挿入曲「鬼新娘」の動画はこちらです。 https://www.youtube.com/watch?v=wQJ0iN1rroI 私が聞いて覚えていた「タリランコーン」は「她的眼光(彼女の瞳の輝き)」という意味ですが、日本語吹き替え版の字幕がついておりますので、興味のある方はそちらで内容をご確認ください。 また勢いで話したこの映画の主役の名前は「錢小豪(チンシウホー)」です。 霊幻道士という名前の映画で道士役を演じているラム・チェンインは脇役で主役はあくまで若手俳優のチンシウホ―でした。 她的眼光,她的眼光 好似好似星星發光 睇見,睇見,睇見,睇見,心慌慌 她的眼光,她的眼光 好似好似星星發光 睇見,睇見,睇見,心更慌 明月吐光,陰風吹柳巷 是女鬼覓愛郎 誰人願愛,淒厲鬼新娘 陪伴女鬼,深宵偷拜月光 明月吐光,冤鬼風裡盪 夜更深霧更寒 遊魂踏遍,幽靜路上 尋覓替身,陰風吹冷月光 她的眼光,她的眼光 好似好似星星發光 睇見,睇見,睇見,睇見,心慌慌 她的眼光,她的眼光 好似好似星星發光 睇見,睇見,睇見,心更慌 天際朗月也不願看 天際朗月也不願看 天際朗月也不願看
私が北京語を喋る時
前回、香港在住同士でYoutuberのAvianViewチャンネル、ミシェリーさんと一緒に香港の住宅事情について音声配信しましたが、その時ミシェリーさんが私に音声ファイルの編集方法を教えてくださいました。 AsianView https://note.com/asianviewhk45/ Youtubeチャンネル:https://www.youtube.com/c/AsianView なので、今回の音声配信で初めて自分で音声ファイルの編集に挑戦してみました。つまらない話ではありますが、音声のつなぎ目やBGMを入れるタイミングやボリューム調整などをいじるのは、なかなか面白かったです。や、っていうか、改善の余地はまだまだたくさんあると思います。 BGMがうるさすぎる、声が大きすぎる、等、お気づきの点ございましたら、コメント欄で教えてください。 これは北京語を勉強してる人あるあるかな~。 とにかく、日本語というのは発音するのに口をほとんど動かす必要のない言語なんですよね。 これは北京語と中国語に限らず、英語講師をなさっているハヤチカさんのところでもお話になっておられました。その記事はこちら。 https://note.com/hayachica/n/nc179556853d6 でも音声記事で思うのは、やっぱり色々なものが自由にコピペできない不便さでしょうか・・・。お名前にリンク貼れないとか。
補足解説 Adoさん「うっせぇわ!」の広東語バージョン
この音声記事は、先に紹介したAdoさん「うっせぇわ!」の広東語バージョンを紹介した記事に補足説明として埋め込みたい為に作成した音声記事です。 https://note.com/yipkon1102ys/n/nbdcdfc6cb6f5 こちらの音声記事は「補足説明したい」という衝動に駆られたまま、下書きも何もなく、フリートークを入れているため、噛み噛みな上に、音の面白さに一人盛り上がりするおかしなテンションの私がいますが、たまにはそういうのもイイかと思い(どんどん自由人化)そのまま出します。 (単に手間をかけたくなかっただけですが、BGMもわざわざつけなくても良かったのか、それでもやっぱりつけた方が聞き易いのかも謎。) 日本語オリジナルでは「はああああっ~~?うっせぇ、うっせぇ、うっせぇわ!」の「う」の音が前拍の刻みで入るのを広東語の「屌呀?收皮收皮啦嘈(ディウア?サウペイサウペイラッチョウ)」の「屌呀」動詞の「屌(ディウ)」と末尾につくはずの語気助詞「呀」をバラシて埋め込む事で、本来日本語の「うっ」と詰まる音と広東語の「サウ」という音が同じポジションになるところ、半拍ずらしたことで、日本語の「せぇ~」という伸ばす音と広東語の「サウ」のタイミングを合わせる事で、ちょっと音質が近づき、音格差を減らしています。 技ありな音の埋め込み! ちなみに末尾の「~啦嘈(ラッチョウ)」という箇所も本来「~啦(ラ)」というのが過去形を表す意味のない音なので、正しくは「~啦(ラ)、嘈(チョウ)!」と分かれるハズが語呂合わせの音として、また此処でも、本来末尾につくハズの「~啦(ㇻ)」という音が、拍の頭の音に来て、更に本来繋げて使う事のない動詞が、語気助詞の後にくっついているという面白い現象。 ちなみに「嘈(チョウ)」は、それ一文字で「うるさい!」を表す単語です。 でも本来「~啦嘈(ラッチョウ)」では繋げません。 但し、日本語で「うっせぇ」が3回リピートされているのに対して、広東語の「收皮」が2回リピートで終わってます。半拍遅らせた所に3回詰め込むと完全に字余りを起こしてしまうからでしょう。 その結果、音が足りなくなってしまった帳尻を合わせるのに 純粋な音遊びとして、足りない最後の1音を埋めるのに、「うっせいわ」という意味でもある「嘈(チョウ)」で埋めたらチェケラッチョ的な音になっちゃって、日本人的にも音的に面白いかもしれませんね。 (そもそも、そこまで細かく音を検証しながら聞く人はいないでしょうけど) という、またマニアック極まりない事を音声配信しています…_| ̄|○
詩の朗読 「人になる」
詩)人になる kesun4作 https://note.com/kesun4/n/n74b943a6f79b ヘドロとなって這いずり回る 時には空気の中に隠れ 時には海の上に浮かび ある日は電車の中で ある日は工場の隅で ギョロリとした目で辺りを見回し 匂いを嗅ぎ取って聞き耳をたてる 私は人でありたい 人の形が分からず 人の温度を知らず 人の匂いや声もわからない それでも人でありたい 人でありたいと願っては 貪欲に草を喰み 額を擦り付け泥水を啜る 人を知らねば人にはなれず 来る日も、来る日も人を探す 人にならねば 人にならねばと 流体の異形は 整った形をした入れ物に入り 溢れ出さぬように 足りぬ事がないように 誤魔化した笑顔を振りまいた 這いずり回る…はいずりまわる 喰み…はみ(食べる事) 擦り付け…こすりつく 流体…りゅうたい(スライムみたいな状態) 作品を読ませてくださったkesun4さんに感謝を込めて。
外国語と言っても誰かの母国語
これが広東語の面白さ?難しさ?ややこしさ?抱える問題?適当な所? いつも通り、ゴリゴリのマニアックな話。 このポッドキャストの中で話している事の他に 更にややこしい事に、広東語は発音表記の仕方もヘッダーのイラストのように、統一されていない点がなお一層、表向きのハードルの高さを上げていると思います。 ヘッダーは「広東語」という時の発音表記色々。 イラストにしてしまったので、わかりにくいでしょうから、ここにも書いておきます。 「廣東話」というワードの発音表記 イェール式 [gwong2dung1wa2] イェール式(符号)[gwóng dūng wá] 粤拼 [gwong2dung1waa2] 教育学院拼音表記法[gwong2dung1waa2] ラウ式 [gwong2dung1wa2] 廣州話 [guong2dung1wa2] 下に1~10の数字の発音表記の仕方を示します。 ちなみに音声内で発音している「8」と「100」の発音表記は イェール式の発音表記で説明しています。 8は baat3 で、 100は baak3 でも末尾の「t」と「k」は音にならない部分なので、聞いてもあまり差がわからない、というお話でした。