りん蔵 | アリマイリン

有馬いりん、妄想クリエイター。日々が喧騒。しみじみとした無常観。そんな世界の中で生きて…

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有馬いりん、妄想クリエイター。日々が喧騒。しみじみとした無常観。そんな世界の中で生きている。環境が変わるなら自分も変わらなくては。

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【展覧会レポート】大地に耳をすます、気配と手ざわり

全体的に自然と人間の関係性を探求するアート展だなと感じた。様々な技法や媒体を用いて、現代社会における自然の意味を問いかけているのが特徴的だ。 展覧会の最初にこちらの作品。エスカレーターの先には鹿のシルエットが描かれた大きな作品が置かれている。都市と自然の対比を連想させる。 写真作品を三層構造で展示することで、新たな鑑賞体験を提供している。 キャンプで使用するツールを用いて展示しているのが印象的だ。 日没時のシルエット写真のシリーズだ。人物の輪郭が強調され、人間と自然の

    • 緑に包まれる江之浦測候所

      小田原と熱海の間の相模湾に面する江之浦測候所にやってきた。山の斜面にあったミカン畑だった広大な敷地に建てられた複合アート施設。杉本博司氏が構想から竣工まで20年の歳月を費やしたとのこと。各施設は、ギャラリー棟、石舞台、光学硝子舞台、茶室、庭園、門、待合などから構成されている。自然のなかで建築群とアートを楽しむことができる。 パステルカラーの根府川駅。駅から無料のシャトルバスで江之浦測候所に向かう。 13時15分のバスに乗ったが、10分足らずに着いた。駐車場から江之浦測候所

      • Rhizomatiks Beyond Perception

        2024/08/03 まだまだ暑さが感じられる午後4時。天王洲アイル駅から徒歩10分程度。それでも太陽の強い光が肌にあたるとそれだけで体力が持っていかれる。 今回はKOTARO NUKAGA (天王洲)で開催中のライゾマティクスによる「Rhizomatiks Beyond Perception」にやってきた。品川近くに足を運んだ時はぜひ。他にも様々な個展が開かれている。 展覧会自体は15-20分で鑑賞できるコンパクトなものだった。AIと生成芸術をテーマにした内容で、なかな

        • metaPhorest Biome 生物学実験室におけるアートの生態系

          7月27日(土) 17:45-18:20 30分ぐらいで回れるこぢんまりとした展示会。 最初に展覧会の概要を紹介する。 展示コンセプトは以下の通り。 場所は新宿駅と大久保駅の中間に位置するWHITE HOUSEという古民家。普段はカフェやバーとして使われている様子。 会場はそこまで広くなかった。最初に入り口付近で入場料500円を支払い、キャプションが書かれているパンフレットをもらった。これを見ながら作品を鑑賞してほしいのだろう。だが雨が降ってきたためちょっと走ってき

        【展覧会レポート】大地に耳をすます、気配と手ざわり

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        • 琳とする蔵~キラリと光るその一瞬を~
          95本
        • 英語ペラッペラになりたい。
          4本
        • 絵蔵/EKURA
          1本
        • プログラミング呟き
          4本
        • Unknown World
          1本
        • インスタ運用@lin_lin_foody
          4本

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          【展覧会レポート】風と共に舞う線:カルダー展

          7/9(火) 18:30~19:30 今回は専門スタッフが展示室内で解説をしてくれるギャラリーツアーに参加した。たまたま友人から学芸員の解説付きの会があるという連絡を受け、その場で予約した。 解説は約30分程度で終了したが、キュレーションの視点から解説してくれた。 展覧会ツアー | SPECIAL | 麻布台ヒルズ ギャラリー カルダー:そよぐ、感じる、日本 (azabudai-hills.com) アレクサンダー・カルダーについて アレクサンダー・カルダーはアメリカ生

          【展覧会レポート】風と共に舞う線:カルダー展

          【展覧会レポート】遠距離現在 Universal/Remote

          展覧会の概要 「遠距離現在 Universal/Remote」は、コロナ禍の3年間を振り返り、その時期に感じた「遠さ」の感覚を現代美術を通じて再評価する展覧会だ。この展示は、物理的な「遠さ」や社会的な隔たり、そしてその克服をテーマとしている。 開催情報 会場:国立新美術館 企画展示室1E 期間:2024年3月6日(水)~6月3日(月) 開館時間:10:00-18:00(金・土曜日は20:00まで) 展覧会のテーマ パンデミック中、社会的距離や国境の閉鎖、物流の停

          【展覧会レポート】遠距離現在 Universal/Remote

          【展覧会レポート】ブランクーシ 本質を象る

          アーティゾン美術館で行われているブランクーシの作品展は、まるで時間を超えて彫刻芸術の真髄に触れるような体験だった。以下に、展覧会での印象や所感をまとめた。 展覧会HP: https://www.artizon.museum/exhibition_sp/brancusi/ 作品: https://www.artizon.museum/exhibition/download/145 会期: 2024 年 3月30日(土)-7月 7日(日) ルーマニア出身の彫刻家、コンスタンテ

          【展覧会レポート】ブランクーシ 本質を象る

          【テルマエ展】入浴を愛する心は、時を超える

          5月9日、古代ローマの「お風呂文化」を中心に紹介されていた展覧会【テルマエ展】に行ってきた。 この展覧会は、絵画・彫刻・考古資料といった100件以上の作品と映像や模型を通して、テルマエ(公共浴場)を愛した人々のくらしを身近に感じさせる展覧会だなと感じた。 『テルマエ展』公式サイト|お風呂でつながる古代ローマと日本 (exhibit.jp) 序章 - テルマエ 古代都市ローマと公共浴場 序章では「テルマエ」とな何なのかを解説していた。 紀元前1世紀後半から大規模な入浴施

          【テルマエ展】入浴を愛する心は、時を超える

          「アフロ民藝」、唖然

          5月6日、GWの最終日に森美術館で行われている展覧会「シアスター・ゲイツ展:アフロ民藝」を鑑賞してきた。 アフロ民藝とは何か、この疑問はずっと私に付き纏っていた。今回の展示会はこのコンセプトをいろんな作品を見ることによって理解しようと思う。 検索したところ、以下のような説明が出てきた。 「アフロ民藝」とは? 広い空間の中にぽつんと佇む仏像みたいな作品。確かに日本芸術のような静謐さとアフリカ芸術のような素朴さや野生みを感じる。 民藝らしい作品もあるが、一部の作品はインス

          「アフロ民藝」、唖然

          【映画独話】オッペンハイマー

          素晴らしい。見終わった後、「良かった」という言葉しか思い浮かばなかった。何もない「良かった」ではなく、様々な要素が渦巻いてどこから言い出せばよいかわからない時に出る「良かった」である。脳内で何度も好きなシーンを思い描いた。能動的ではなく、受動的に反芻させられる。私はシャワーに入りながらずっと頭の中で追体験していた。 今回の作品はノンフィクションだからダンケルクの時と同じような客観的な撮り方かなと考えていたが、かなりオッペンハイマーの人間性とドラマを主観的に描いていた。 原

          【映画独話】オッペンハイマー

          【佐川美術館】水紋の陰影の美しさに酔いしれる

          佐川美術館の建築と空間の魅力を簡単にレポートにまとめる。 はじめに、佐川美術館の外観は控えめながらも洗練された佇まいで、木材を多用した温かみのある造りが印象的だ。中庭に張り出した軒下は水面に映り込み、柔らかな陰影を生み出している。こうした水との呼応は、建物全体に潤いとゆらぎを与えていると感じる。 館内では、中庭の水景が室内にまで連続している。ゆったりと流れる水面に、建物の構造物が映り込むさまは、まるで浮遊する幻想的な世界を見るようだ。自然の陰影や光の反射がもたらす謎めいた

          【佐川美術館】水紋の陰影の美しさに酔いしれる

          京都でのほうろく灸体験

          2024年4月13日に「せんねん灸」で「ほうろく灸」体験してきた。ちなみに体験は無料。事前に予約した方が無難だ。 お灸とは、もぐさを燃やし、熱でツボと呼ばれる皮膚上のポイントを刺激することにより、病気の症状や身体の不調を緩和する東洋医学の治療法である。 布団や座布団を敷いた部屋でリラックスした雰囲気の中、スタッフの指導を受けながら体験を行った。 「もぐさ」の原料となる「よもぎ」は、キク科の多年草で本州、四国、九州の山野路傍に自生している。漢方薬では「芎帰膠女湯(きゅうき

          京都でのほうろく灸体験

          【フランス旅行 Day4】ようやくフレンチにありつける。

          黄色いポスト。フランスではこれが主流らしい!? パサージュ巡り。フランス版アーケード式商店街。 天井にいろんなものがぶら下がっている。ちょっとワクワク。 不思議なお店。ディープな専門店ばかりで好き。急に現れるパサージュ。 前日から入念にリサーチをしていたお店、"Bouillon Chartier Grands Boulevards"へ向かう。決めては20,385 件のクチコミで4.0という高評価。さらにリーズナブル。これは嬉しい。 11:30 開店前から長蛇の列。か

          【フランス旅行 Day4】ようやくフレンチにありつける。

          【フランス旅行 Day3】オルセー美術館は構造美。

          朝ごはん、エスプレッソとクロワッサンとバゲット☕️🥐🥖 おしゃれな雑貨屋さん。まさかの灰皿を買う。(父用) Fragonard の美術館。 香水の作り方や昔の人が使っていた小瓶、道具が展示されていた〜 香水は旅の時で持って行くほど大事。 こういう小さな小瓶、キーホルダーとして持っておきたい。 パッケージデザインに惹かれて。 これで40€だから香水の中ではリーズナブル。 タツノオトシゴ?龍?みたいな謎の生物が好き過ぎる。 オルセー美術館前の勝負飯!? 壁一面、抹

          【フランス旅行 Day3】オルセー美術館は構造美。

          【フランス旅行 Day2】ルーブル美術館はセレンディピティだ。

          2024/2/12 2日目はルーブル美術館を鑑賞。調べてみたらホテルからルーブル美術館まで徒歩5分という驚きの近さ。そこでヌフ橋を渡って、右岸へ渡る。 だがルーブル美術館内に飲食店は限られているという事前情報により朝ごはんはちゃんと食べようと考えた。そこで、美味しいバゲットを求め、ポン・ヌフ通りを闊歩する。 よくみたら、さば紋のような模様がある。いかにも動植物など有機的なモチーフや自由曲線の組み合わせを用いたアールヌーヴォーらしさが出ている。 "Boulangerie

          【フランス旅行 Day2】ルーブル美術館はセレンディピティだ。

          【フランス旅行 Day1】カルチエラタンを彷徨く。

          バゲット大賞で金賞を取ったお店で朝ごはん。 今回の旅行の醍醐味はなんといってもバゲットである。ひたすらバゲットを食べるのだ。 ベーカリーのガラスには大賞をとったマークが貼られている。他にもキッシュやクロワッサンなど部門がかなり細分化されている。 ホシムクドリさんに目をつけられる。 シテ島散歩中、フラワーマーケットに遭遇。 コラージュみたいな雑多感、だけど調和。 ゴミ箱かと思ったら、古本だった。 セーヌ川の色も街並みと足並み揃えている。 建物、重力に負けそう。お

          【フランス旅行 Day1】カルチエラタンを彷徨く。