『観るだけ! 中国語学習法』 2022
2020年3月『陳情令』がWOWOWさんで初放送されました。時はおうち時間真っ只中。視聴を始めて間もなく王一博沼入りを果たしたわたしは、こう考えました。
ー 推しが中国の人で、中国語で生活し、発信される情報、作品その他全てが中国語なら、自分もその言語が分かった方が便利じゃない? ー
と
さらにそれよりもモチベーションになったのは、今モニターの中で推しがしゃべっている言葉の内容が知りたい!という強い気持ち。
その願望に突き動かされるように、わたしの中国語学習が始まりました。
そうはいっても、自分の中で "勉強している" 意識はゼロなのです。
元々語学は勉強するものじゃなくて、慣れるものだと思ってます。
それに明確な目的を持たずに参考書を読んだりテレビ講座みても、ほとんど身につかないのは経験済み。(もちろん効果のある人もいると思いますが)
好きだからやってる、ただそれだけです(笑)
この学習法の経過としては、始めて2ヶ月ぐらいで「あれ?!」と自分でも驚くぐらいリスニング力が上がりました。
そこからの1ヶ月は「お?!」と、さらにびっくりなくらい簡体字が読めるようになっていて、ぐんぐん力が付いてきてる感覚がありました。
そこからはだんだんと成長スピードは鈍ってきましたが、少しずつ向上しているように思います。
最近は中国語字幕の初視聴ドラマを途中止めずに流し視聴し "大筋で" 理解でき、文章なら "知らない単語以外は" 大体の内容を把握できる感じです。
ドラマ視聴中に、モニターから目を逸らして字幕を見ずに聴いているだけでも内容に付いていけてたり、日本語字幕付きの作品であっても聴こえた長台詞が中国語のまま頭の中で明瞭に簡体字に変換されて、字幕を追わずに内容を理解できて嬉しくなったりしています。
こんな学習法(といえるのかさえ疑問ですがw)は、わたしのようにズボラで怠け者な人間にしか通用しないかもしれません。
でももしそんな人が他にもいたら、何かの役に立つかもしれないなと思い、自分の経験を元に書いてみることにしました。
名付けて 『観るだけ! 中国語学習法』
推しを眺め、コンテンツを堪能し、中国も習得できる!
一石三鳥の楽しい学習法です。
勉強してる実感もないうちに、知らずに語学力が上がっていくなら一番いいですよね!!
完全独学の方法です。
特別に必要なものはありません。
推しや作品を「大好きな気持ち」と中国動画の「視聴環境」があれば大丈夫!
本やノート相手の勉強はやる気が出ない方、アプリやラジオ・テレビ講座でいまいち効果を実感できない方には「オススメな学習法」なので、よかったら読んで試してみてくださいね!
下準備
そうはいっても、予備知識が全くのゼロだと糸口が見つかりません。
わたしは3-4年前から「なんとなーくでいいから中国語分かるようになりたいな ♪ 」ぐらいな感じで漠然とラジオ講座を聞いたり、参考書を読んだりしていました。(全然効果でませんでしたがw)
なので基礎の基礎である
ピンイン や 四声 の知識
簡単な漢字(簡体字)の読みと意味
基本的な文法
このあたりはざっくり頭に入っていました。でもあくまで "ざっくり" ですが(笑)
多分、これを読んでくださってる人は、このへんを現在進行形の方が多いのではないかな?と想像しています。
誰しも推しの使ってる言語は習得したいですものね!
もしここまで至っていない方は、この 基礎の基礎 まではぜひご自身で頑張ってみてくださいね。本当にざっくりでいいので(笑)
このくらいならわたしもやったわ!という方は次に進んで大丈夫です!
1. ピンインから漢字に変換する
まずは好きなドラマやバラエティを視聴します。
観てるだけで楽しいですよね!
観ていてここは何て言ってるのか知りたい!と思った単語やフレーズをよーく聴いてピンインにしてみましょう。
わたしはいつも Google 翻訳を開いて打ち込んでいます。
ピンイン入力で漢字変換ができればソフトやアプリは何でもいいので、ご自分の使いやすいものを探してくださいね。
打ち込んだら、変換候補の中から当てはまる漢字を探していきます。
ここでのキモは、正しく聴き取れていないと正しい漢字は候補に上がってこないこと。
答えは字幕にあるので、答え合わせは簡単ですね!
全ての候補を当たっても出てこない場合は、聴き取りが間違っていることになりますから、もう一度聴き直してみましょう。
この時点で、訳は全く関係ありません。無視です。
ただ音と漢字をつなげていくだけです。ここでリスニング力が養われます。
中国コンテンツがありがたいのは、ほとんどの番組や作品に字幕が付くことです。付いてないのは生放送ぐらい。これは外国語として中国語を学習する者にとって大きなメリットですね。
正直最初は、数ある漢字候補の中から目指すものを探すのが大変です。似ている漢字も多い。
でもだんだん耳も慣れてくるし、勘ができてくるので大丈夫です。
頑張りましょう!
この学習法で、ここが一番の頑張りどころです。
実は大事なのはだいたいこれだけです!
あれ、1で終わっちゃった?(笑)
でもまぁ、いくらなんでもこれだけってことはないので2にいきます。
2. 漢字の意味を把握する
ここでようやく辞書や翻訳アプリの登場です。
Goolge 翻訳なら自動的に翻訳が出ますし、辞書アプリを使ってもいいと思います。
知りたい単語やフレーズの意味を調べていきます。
Google 翻訳など翻訳アプリで気を付けたいのは
〇〇(簡体字) → 〇〇(日本語)
と訳が一つだけしか出ない場合です。
一つの単語やフレーズに意味が一つだけしかないという場合は少なく、他にいくつかの意味を持つはずです。
この問題を解決するためにわたしの場合は訳を英語にしています。
そうすることで意味が複数表示さるし、その単語の意味を概念として捉えるのに役立ちます。
その複数の意味の中から、そのケースに一番ふさわしい訳を探していきます。
こうすることで
A = B
のような簡単な図式の意味の捉え方で覚えてしまうリスクを減らすことができます。
英語を介さずいきなり日本語に訳す場合も同じです。
大事なのは、その語彙の "概念" を把握することです。
単純に日本語に置き換えて覚えるのではなく、その語が
"どういった状態や感情を表しているのかを具体的、感覚的に捉えていくこと"
が大事なことだと思います。
そうすれば次にその語が他の場面で出てきたときにも応用がきくようになるでしょう。この2で語彙力がついていきます。
そうはいっても最初からいろいろ気を付けながら覚えるのは難しいので、上記のようなことを頭の隅っこで意識しながら進めていけば大丈夫!
フレーズを訳すときには、もう一つ大事なこと。それは、自動翻訳に頼らないことです。
自動翻訳の日本語訳はとても不自然(ヘン)なことが多いし、正確ではない場合もあるので鵜呑みにしないようにしましょう。
なぜそうなるかといえば、自動翻訳は A = B のような単純な訳し方しかできないため。
もう一つは日本語は語順や言い回し、助詞などが自動翻訳にとって、とても難しい言語だからです。
だから自動翻訳は英語訳の方が得意です。
辞書を併用するのがおすすめです。
フレーズを訳す場合は必ず個々の単語ごとに意味を考え、文法に照らして文章全体の意味を多角的に把握していくことが必要となります。
この 2までを一定期間頑張ることで、リスニング力と語彙力がメキメキ上がったことを実感できると思います!
3. 文章を読んでみる
微博や、webメディアに掲載されるニュースやインタビュー記事など、長めの文章を読んで自分なりに訳していくと、とても勉強になります。
特にインタビューは、推しの言ってることが理解できる喜びがあります!
それまでに覚えた単語や言い回しが出てきて、学習の成果を実感できることもあって励みにもなります。
長い文章もだんだん慣れて、負担感が減ってきます。
これはとてもオススメです!
ということで、基礎+3ステップ。
今のところ書けることはこのくらいです。
いかがでしたか? これならやってみよう!と思った方はぜひ速攻始めてください。
一日一日の積み重ねが、いずれ実を結ぶ時がくるはずです。
まだまだわたし自身も学習中途上の身で、自慢できるような実力はありませんが、この方法を続けた結果、陳情令を観始めたころよりだいぶ進歩した実感があります。
そのころは本当に「你好」「谢谢」の世界だったので。
わたしの中国語習得の目的は、推しや俳優さんたちがモニターの向こうでしゃべってることが分かって、文字媒体の文章を読解できればそれでいい。
将来、今の状況が落ち着いてもっと自由に往来できるようになったら、中国に旅行して楽しめればいいな、程度です。
中国語で仕事をするつもりも検定を受けるつもりも今のところないので、本格的に学習したい人には向かないかもしれません。
中国語学習の世界にはもっともっと実力のある人が大勢いらっしゃって、それぞれ学習法をお持ちでしょう。
ただ、日本人は語学力を他人と比較しすぎ!語学において他人の目を気にし過ぎ!
言語はコミュニケーションのツール。自分が理解できて人に正しく伝われば、上手とか下手とかの曖昧な基準は関係ないと思います。
『観るだけ! 中国語学習法』
絶対でも唯一でもない、一つの方法として捉えて頂ければありがたいです。
わたし自身も、今後も日々楽しんで、より中国語に親しんでいければいいなと思っています。
推しを楽しく愛でるために、中国コンテンツをもっと堪能するために!
※ トップの画像はわたしの中国語参考書類。通して勉強したわけではなく、積読系です(笑)
たまに引っ張り出して文法のチェックに使っています。
何か参考になることがあったなら、嬉しいです。
もっと有効な方法が見つかったらまた書きますね!
拙文をお読みいただきありがとうございました。