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キャリアの棚卸し:旅行業と教育の共通項

今日は、キャリアの棚卸しをする中で発見したことについて。

わたしはここ数年、旅行業の仕事をしながら子どもたちの学習スペースを運営する生活を続けていました。
本業としては旅行業の仕事を選び、放課後の時間や休日に子どもたちと関わる時間をとっていたのですが、自分でもなぜ私は旅行業を続けながらこんなことをしているんだろう、と思ったことがありました。

もちろん、地域の特性を踏まえた上で、子どもたちと関わることは大切にしたいなと思ってやっていたことでもあるのですが、
かといって教育の仕事に本業としてつきたいかと言われると、それは選択しませんでした。

なぜなら、私は旅行業の仕事も大好きでそこに魅力も可能性もたくさん感じていたからです。

そんな人生を歩んできましたが、今まで自分が仕事としてやってきた事を色々と棚卸ししている今、
旅行業と教育に共通項があることを発見しました。
そこで今回は、あくまで私の意見なので全ての人に当てはまるわけでは無いですが、自分なりの考察を書いてみようと思います。

「光を観る」、まさにそのこと!

その共通項とは、どちらも「良いところにスポットライトを当て、そこを伸ばしたり、活かしたりする過程がある」と言うことです。

たとえば旅行業の場合。
ある程度有名な観光地だとその魅力が一辺倒として伝わりやすい傾向にありますが、
むしろ今は、有名な観光地の事はもちろん知っているけれど、それだけの旅行じゃつまらないという感覚を持っているお客さんが多いなと感じていました。
逆に「へえ、こんなとことかところがあったんだ」とか、そういう発見を旅行に求める人が多いなぁと感じていました。

決まった有名なものを見て、定番な有名なものを買って、という姿勢ではなく、ここでしかできない体験やニッチな視点を持っている人にしか気づけない地域の魅力、と言うものを旅行で楽しむ感覚です。

そして私たち旅行業者も、旅行の可能性や魅力を伝えたいからこそ、旅先の現地の人にいろんな言うことを教えてもらったり、その方と話をしていく中でこちらが魅力を引き出してそこをお客さんに伝えるという能力が必要になります。

また、私が勤めていた旅行会社では、「着地型観光」と言って、私たち地元の人が外部の人たちに自分たちの地域の魅力をアピールしてきてもらい楽しんでもらうというスタイルの旅行にも挑戦していていました。
お客さんをどこかに送り出すのではなく、外部の人に来てもらう観光の形です。
この場合も、自分たちは当たり前だと思っているところを少し違った角度で見てみたり、外から来てくれた人たちの声を参考にしながら魅力を作り出すと言う作業が必要になります。

つまり、旅行業では「魅力づくり」が欠かせなかったのですね。

ポジティブな視点、を使っていた

一方、教育では、いろんなやり方があるとは思いますが
私は誰かのできていないところを伸ばすと言うよりも、子どもたちの主体性やその子が持っている気持ちを尊重する、というスタイルを取っていました。

なので、何かイベントをやる際も子どもたちがやりたいと言った事は叶えようと思っていたし、日頃の活動やイベントの中での子どもたち一人ひとりが、自然と「得意なことを得意な子が引き受ける」と言う流れの中にいたように思います。

ここでも、子供たちとの信頼関係を作っていく中でその子の個性や魅力に着目をしている必要がありました。

「ポジティブな視点」、これが子どもたちと関わる中でも大切にしていたポイントだったんだなあ、と思います。

もちろん勉強教える中で、何か間違ってしまうことやわからない事はあるのは当然だし、教科科目の場合は正解を教えることもしていました。
でもその過程で、必ず子供たちの良いところは出てきます。
わからないことを「教えて」と言ってくる素直な姿勢や、
誰かが問題を解いていてつまずいているところを発見したら教えにいく上級生の子もいました。
そんなふうに、毎日たくさんたくさん光る掘り出し物があるような気持ちでした。

旅行業と教育に関わることが、わたしの価値観の表現だった



旅行業と教育は、分野が違います。
でも両方に関わり続けていたわたしが大切にしていたのは、「ポジティブな視点」でした。

地域にスポットライトをあてる(観光とは、「光を観る」ですよね)、
子どもたち一人ひとりの魅力を発見し、それを活かせる仕組みを考える。

この共通項に魅力を感じ、両方続けてきたのかもなあ、と思います。
言い換えると、そんな視点を持って生きていきたいなという私の表現だったのかも、とも思います。

今までは、旅行業と教育、それぞれを独立して見て取り組んできたけれど、
こんな素敵な発見があって、ちょっと嬉しくなったお話でした。

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